神経ブロック注射って、毎回同じ麻酔薬を、ほぼ同じ場所に打っていても、
担当していただくお医者さんによって、微妙に手技に違いがあります(当たり前か)。
注射の痛みが少なく、効果も一か月近く保った!ということもあれば、
刺される時も結構痛く(刺してる時間が長い)、効果の方も二週間保たないことも・・・
慢性疼痛への心理的アプローチ(心理療法だけでない広い意味で)も、
おそらく、それと同じことが起こりうる(というか実際起きている)と思います。
心理的アプローチって、「薬物療法などと比べて侵襲や副作用が少ない」と思いがちですが、
実態としては、条件が整わず思うように治療効果が出ない、それどころか
下手をしたら”副作用”で、余計負担感を増しているケースがあるのでは?
「条件」というのは、具体的には、
患者側の要因:治療のモチベーション、知的能力、併存疾患の影響(発達障害なども含め)、
選択された心理療法との相性が悪い、PTSDなどにより他者への信頼感を持ちにくい、など
治療者側の要因:本職が心理士や精神科医ではなく、専門的訓練を受ける機会に乏しい、
心理職を含めた多職種でのケースカンファレンスを定期的に持てる環境にない、
そもそも診療枠が短い(時間がない)、そもそもの適性があまり心理向きでない(!)、など
”副作用”として考えられるのは(部分的に自分の体験でもある)、
↓↓
・労力のかかる課題が出るが(認知行動療法とか)、
診察の場でその内容が十分に扱われず、治療効果が薄い割に負担感がある
・治療介入の前段階として、自分の痛みの原因を探ろうとしている時、
(それは同時に、現象に対する自分なりの解釈、意味づけを試みている時でもある)
いつのまにか「慢性疼痛患者の典型的パターン」に自分がはめ込まれそうになる感じがする
(「典型的パターン」は案外、個別の患者にとっては「自分はちょっと違う・・・」と
いまいちピンと来なかったりして、自分の固有性、個別性が尊重されていない感じを受ける)
・期せずして、すごくデリケートな話題(スキーマとか、トラウマとか)に触れられてしまい、
診療時間内でのフォローが困難で、動揺さめやらぬまま帰宅することになる
・(正当な理由はあるにせよ)治療者側が患者を責めたり、説教してしまい、
患者側は「自分の事情、気持ちが理解されていない」と感じ、治療モチベーションが低下する
(治療者の言っていることの方が理屈としては正しいが、結果的に後の治療に活きない)
ちなみに最近通っている地元のペインは、問診が短く、ほぼ心理的アプローチは皆無です。
いわゆる「ただ痛みを取るだけ」のクリニックと言えます。
ただ、そこはおそらく心理に踏み込むだけの診療時間もないし、専門スタッフもいない、
ということだと思うので、その「できないことはやらない」姿勢には、
ある意味では、一定の誠実さがある気がします。
総じて、慢性疼痛患者の心理面が注目されるようになったのは良いことと思いますが、
一口に「心理」と言っても、各々の病院のスタッフの専門性、診察時間などのリソースの中で、
「現実的にできる範囲」を見極めて、できる範囲のことをしていただく方が、
患者側もありがたいし、もしかして治療者側も辛くないのでは?と思います。
久々に日記を書いたら、すごく生意気な内容になってしまった・・・
実際に治療に当たっている方々に対して、失礼な内容になっていたら教えて下さい・・・