☆キリンとサントリー、経営統合へ 持ち株会社統合で交渉 (7・13日経)


 食品最大手のキリンホールディングスと2位のサントリーホールディングスが経営統合の交渉を進めていることが明らかになった。両社持ち株会社の統合案を軸に最終調整、年内の合意を目指す。実現すればビールと清涼飲料で国内首位に浮上。世界でも最大級の酒類・飲料メーカーとなる。統合で国内市場の収益基盤を強化、成長が見込まれる海外市場を共同開拓し、世界的な勝ち残りを目指す。

 内需の有力企業同士が手を組み、グローバルでの成長を追う形での再編が今後、加速しそうだ。

 昨年末にキリンの加藤壹康社長とサントリーの佐治信忠社長が会談し、水面下で統合交渉を進めてきた。サントリーは少人数からなる専門チームを設け、キリンもM&Aを専門に手掛ける部署を中心に両社で調整を進めている。7月上旬までに統合交渉に入ったことを両社長から関係役員にも伝えた。


 久々の大型統合ですよね。今回の統合を呼び水に、食品・流通業界、待ったなしの戦国時代に突入することは避けられないでしょう。

 今回のキリンとサントリーの経営統合。これは恐らく今回の金融危機がなければありえなかった話かもしれません。キリンはオーストラリアで買収攻勢を強め、世界で戦う食品メジャーとなる野望を達成しつつありました。しかし、金融危機で莫大な為替差損を受け、財務がかなり傷んでしまったことも確かです。

 協和発酵などの優良子会社を持つキリンは世界の大手食品メーカー・製薬メーカーにとっては目の上のたんこぶでもあり、獲物として手に入れるには格好のターゲットでもあります。キリンとしてはこの世界進出をさらに確固たるものにするためには、規模をもっともっと大きくし、財務的にも体力たっぷりの企業となる必要が出てきたのです。お相手として浮上したのは、この金融危機の影響が非上場だったおかげでうんと少なくすんだサントリーだったのでしょうか。サントリーのキャッシュフローは大変魅力だと思います。

 さらにこの2社に共通するのはバイオに力を入れていること。サントリーも青いバラを開発するなど、バイオの潜在能力では抜きんでたものがあります。今後抗体医薬などの開発を強化するには莫大な研究開発費が必要。それも世界で勝ち抜くためには1社だけの力ではどうにもなりません。

 以上、様々な思惑が交錯し、今回のニュースとなったと思いますが、もちろん残りのアサヒ、サッポロの対応がひとつのカギとなることは間違いありません。この2社はちなみに発祥は同じ会社です。さあ、今後の食品業界の動乱には要注目ですよ。