☆サントリー、第三のビールPB供給 セブン&アイとイオンに (6・30日経)


 サントリー酒類は7月下旬からセブン&アイ・ホールディングスとイオンにプライベートブランド(PB=自主企画)の第三のビールを供給する。1本(350ミリリットル缶)当たりの価格は100円で、スーパーでの店頭価格より2割程度安い。大手酒類メーカーがビール系飲料で常時販売するPBを供給するのは初めて。自社商品と競合することから大手メーカーはPB供給に慎重だったが、消費者の節約志向に対応し、シェア拡大を優先した。

 セブン&アイとイオンが29日にそれぞれ発表した。セブン&アイはサントリーに生産委託した商品をグループ約1万2500店で販売し、コンビニエンスストアのセブン―イレブン・ジャパンでは1本123円、イトーヨーカ堂などグループのスーパーは6本パック600円で販売する。



 今や、ビールから発泡酒を超え、第三のビールへとビール会社の戦場はシフトしてしまいました。ビール会社にとって、ビールが売れても、第三のビールが売れても、さほど売り上げには差が出ないそうです。というのも、価格の差はほとんどが税金の差であり、高騰するビールの主原料、麦芽・ホップの値上がりをよそに、第3のビールは研究開発次第では激安の原料を用い、大幅に利潤を得れるという柔軟性も持ち合わせているのです。

 しかし・・・。問題はその安さゆえに、消費者があれこれとお試ししてしまうこと。実際に、各企業から次々と新製品が出、そのどれもが魅力あるキャッチコピー。消費者がついつい浮気してしまうのも無理からぬことです。

 「のどごし生」 「クリアアサヒ」というキリン、アサヒの看板ブランドを除けば、リピーターが確保できないという点で、莫大な広告宣伝費に見合う利潤を得られていないというのが各企業の現状といえるでしょう。

 今回、流通業界の二強、セブンとイオンに格安第三のビールPBを供給するという決断にいたったサントリーも、こういった事情で一つ間違えば自分の首をしめる戦略に売って出たのでしょう。今やサントリーの稼ぎ頭はプレミアムモルツ・・・。特にギフト需要、外食需要としては群を抜く支持を得ています。しかし、この稼ぎ頭、この世界恐慌のあおりで、頭打ちの傾向は否めません。ずばり、企業の交際費の減少、家庭の節約志向でお中元、接待、外食がめっきり減っているから無理もありませんよね。

 第3のビールで稼ぎ頭を持たないサントリーにとって、今回の戦略はあわよくば、「のどごし生」、「クリアアサヒ」といったライバル企業の看板商品の牙城を崩す、一世一代の勝負、せっかく悲願のビール事業黒字化がかなったのだから、この追い風を生かし、一気に攻勢を強めようといった、サントリーの戦略なのだと思います。

 さてさて、キリン、アサヒは今頃、青ざめていることでしょう。次はキリンがローソンにPBを出すか??次なる一手が予想されます。