☆アサヒビールと三井物産、天然調味料の新会社    (3・7日経)


 アサヒビールと三井物産は天然調味料である酵母エキスの製造・販売会社を共同で設立、6月にも日本や欧米で販売を始める。健康志向から、酵母エキス市場は年4―5%で成長している。両社は従来よりうまみ濃度が高い商品を投入し、2014年に200億円の売上高を目指す。

 2月下旬に都内に本社を置く新会社「アドバンスト・イースト・テクノロジーズ・ジャパン」を設立した。資本金(準備金含む)は10億円で両社が折半出資した。


☆伊藤ハム、タイに進出 加工食品、味の素と工場    (3・3日経)


 伊藤ハムは2009年度中に加工食品事業でタイに進出する。提携関係にある味の素と共同出資で生産工場を建設、現地企業とも連携して原料の調達から販路開拓までを手がける。少子高齢化に伴って国内の加工食品市場は伸び悩んでおり、アジアでの事業展開を加速する。
 新設する工場では、タイ国内向けのハム・ソーセージなどを生産する加工食品ラインを導入する。同社はアジアでは中国で加工食品を生産・販売しているが、タイで現地生産するのは初めて。


 中国での牛乳事業など、このところ「脱・ビール会社」を目指し総合食品企業として存在感を見せ始めたアサヒビールですが、今度は三井物産と組んで調味料分野にも進出です。ビールの研究を長年続けてきたアサヒビールならではの酵母のエキスパートという特権を生かして、化学調味料ではない付加価値のある天然調味料に照準を定めたのが大きな特徴です。消費者は「健康」というキーワードにとても敏感になっていますから・・・。

 しかし、このようにビール会社が調味料にまで「酵母」という大きな武器を持って参入してきた時、面白くない企業の例としては、圧倒的シェアを持つ味の素があるでしょう。味の素も冷凍食品部門で稼ぎ頭の餃子が失速するなど、今や逆風にさらされている状態なので、このいちばんのドル箱、調味料部門に異業種が参入することはすごく脅威に感じるのではないでしょうか。

 ・・・などと思っていると、こちらも伊藤ハムと組んで加工食品をタイで生産するとのこと。円高メリットを生かした戦略のようですが、味の素自体も新たな事業モデルの構築に余念がないとみることができるでしょう。

 このように、今や、食品企業は異業種同士タッグを組み、異分野に進出し、完全にボーダレス化になっています。今後もこのような動きは加速していくでしょう。