☆揺らぐスイスの銀行守秘義務、UBSが最大300人顧客情報提供 (2・20日経)
顧客情報をかたくなに守るスイスの銀行守秘義務が揺らぎ始めた。金融大手UBSは米司法当局の強い要請を受け、脱税の疑いがある最大300人の顧客情報を当局に提供することを決めた。スイスのメルツ大統領は19日にベルンで開いた記者会見で、スイスの法律に違反する顧客情報の提供を特例的に認めたことを明らかにした。
金融危機でUBSの経営が揺らぐなか、スイス側は米国に協力することで問題の早期解決を図った格好。メルツ大統領は会見で「スイスの守秘義務に変化はない」と繰り返す一方、「UBSの経営を危険にさらすことを回避した」と理由を説明した。
スイスの銀行はこれまで脱税などの犯罪の明確な事実がない限り、外国政府からの要求であっても国内法を盾に顧客情報の提供を拒否してきた。この徹底的な守秘義務が世界各国の富裕層の資金をスイスに引き寄せてきた。
☆UBS、7億8000万ドルの罰金支払いに合意 米政府と (2・19日経)
欧州大手銀行UBSは18日、顧客の課税回避をほう助した疑いを認めて、7億8000万ドル(約717億円)の罰金を米政府に支払うことで合意した。UBSは顧客1万7000人の銀行口座を海外の租税回避地に移すことなどで、米内国歳入庁(IRS)による課税を免れるように顧客にアドバイスしていた。
UBSが疑いを認めたことで、米政府は刑事訴追を取りやめる方針。ただ、UBSは罰金以外にも1億8000万ドルの利益吐き出しなど追加的な金銭支払いを迫られる。米司法省は租税アドバイスなどプライベートバンク(富裕層向けビジネス)に捜査の照準を合わせており、今後も金融機関の不透明な慣行にメスが入りそうだ。
これで完全にスイスの銀行のビジネスモデルは崩壊ですね。UBSがここまで追い詰められ、これまで死守してきた顧客情報守秘義務をついに放棄。本当の大物のマネーは既に危険を察知して逃亡済みでしょうが、相当のブラックマネーがこれであぶり出されることになります。
金欠の米政府が最後の聖域であるブラックマネーにまで手をつけたことは、今どれだ政府の金庫が大変な状態にあるかということと、何でもあり、なりふりかまわぬ手段で息を吹き返そうとしていることを物語っています。
それにしても、今回のブラックマネーあぶりだしに限らず、資源、株式の乱高下、数々の詐欺事件の摘発などで、大金持ちが一文無しに転落する事例が続出していますね。ロシアの億万長者も半減してしまったようですし、マードフさんの詐欺で名だたる著名人が大損、カジノ王の企業破綻などのニュースもありましたね。
お金持ちほどレバレッジをかけて富を増やそうとする、その欲こそが原因だったのでしょうが、確実に富裕層の中での淘汰が起こっています。本当の大金持ちは生き残る一方、小金持ちが軍資金を失い呆然と立ち尽くすしかない状態に追いやられている感じがしますね。
もう1度原点に立ち返る時が来たように感じます。