☆キリン堂とアライドハーツ、経営統合協議を中止 (12・18日経)


 関西を地盤とするドラッグストア、キリン堂とアライドハーツ・ホールディングスは17日、9月から進めていた経営統合協議を中止すると発表した。株式市場の混乱や消費の落ち込みなど経営環境が急変、統合比率の合意が難しいと判断した。関西で高いシェアを持つドラッグストアの誕生が撤回されたことで、他の大手を交えた別の組み合わせでの業界再編が起きる可能性もある。

 両社は、関西地区でのシェア約20%を持つ業界7位のドラッグストア発足を目指して統合を協議。来春の共同持ち株会社設立やトップ人事の話し合いを進めてきた。

 だが米国発金融危機の影響などで、特にキリン堂の株価が大幅に下落。「対等の精神」(寺西豊彦キリン堂社長)での統合を目指したが、統合比率で合意点を見いだせなかった。株価回復もしばらくは期待できないとみて協議中止を決めた。


☆パナソニック、三洋買収交渉が決着 金融3社合意 (12・18日経)


 三洋電機買収を巡り、パナソニック(旧松下電器産業)は三洋大株主の米ゴールドマン・サックス(GS)グループなど金融3社から保有株を譲り受けることで合意した。来年2月にもパナソニックが1株131円でTOB(株式公開買い付け)を実施、3社が保有株を売却する。買収額は5600億円超。これで三洋買収問題は決着して電機大手同士初のM&A(合併・買収)が実現、国内最大級の電機メーカーが誕生する。

 パナソニックの大坪文雄社長とGS幹部が17日に都内で会談し、TOBの実施・受け入れで合意した。すでに大和証券SMBCグループと三井住友銀行は受け入れの意向を固めており、これで大株主3社との交渉が決着した。パナソニックは19日の取締役会でTOB実施を決定。三洋もTOBへの賛同を決める見込み。これを受け、大坪社長と三洋の佐野精一郎社長が同日に記者会見する。


 金融危機が経済界の未来を今、大きく変えようとしています。仲良く統合しようとしていた企業に不協和音をもたらしたり、難航しそうだった買収交渉がすんなり決まったり・・・。

 まずはキリン堂とアライドハーツ。こちらは中堅同士なだけに、対等意識が強く、互いの株価の変動、業績の暗雲などで主導権が流動的になり、ついにこういう結果になってしまいました。このパターンは統合を延期した池田銀行と泉州銀行を彷彿させるパターンですよね。結局、小粒同士の統合ではこの激変する市場の中で、大した相乗効果は期待できないということです。これは下手すれば、もっと大物が統合劇にこの先登場する可能性大ですよね。

 それから三洋電機。200円台後半とソロパンをはじいていたゴールドマンでしたが、このたびの金融危機でその強気姿勢も一転。一刻も早く出口を見つける戦略を取りパナソニックと131円のTOB価格で合意しました。百戦錬磨のゴールドマンがここまで追い詰められていたんだと実感させる事例となりましたね。

 このように、金融危機が企業の資本関係にまで影響を及ぼすようになりました。今回取り上げた事例以外にも、日本電産のTOB撤回、森永乳業・製菓の統合など、金融環境激変により背中を押されたり、反対にポシャッたりするものが今後もどんどん出てきそうです。