☆サウジ国営石油会社、油田開発計画を中止か 採算確保難しく (12・1日経)
ロイター通信は30日、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコが、同国東岸のダンマンで計画していた油田開発計画を中止したと報じた。対象鉱区が東岸有数の都市であるダンマンにあるため開発コストが高く、原油相場が下落する状況下では採算確保が難しいと判断したもようだ。
アラムコは2009年1―3月期に開発企業を選ぶ予定だった入札の準備作業を中止した。ダンマン油田は1938年にサウジで最初に生産を始めた油田。当時の油井はその後生産を停止したが、10億ドル(約950億円)を投じて再開発し、日量7万5000バレルの原油と同1億立方フィートの天然ガスを生産する計画だった。
アラムコは米コノコフィリップスと計画している合弁製油所の建設にあたる企業選定入札の先送りを決めている。原油生産コストが世界で最も低いとされるサウジでも原油下落を受けた事業見直しの動きが本格化してきた。
☆サウジ国王「原油75ドルが適正」 (11・29日経)
サウジアラビアのアブドラ国王は、29日付のクウェート紙アッシヤーサとのインタビューで、原油価格は「1バレル75ドルが適正」と述べた。サウジ国王が具体的な価格に言及するのは異例。同日のカイロの石油輸出国機構(OPEC)会合にあわせ、世界最大の産油国であるサウジが現在の価格は低すぎるとの認識を示した形だ。
昨日は落日を迎えつつあるドバイの疲弊を取り上げましたが、中東湾岸諸国のリーダー、サウジまでもが余裕を無くしているこの姿・・・。事態はかなり深刻なようです。
サウジの国王が現在の原油価格について不満をもらすなど、以前ならとても考えられないことです。その発言の裏にあるのはずばり「投資回収」でしょう。
湾岸諸国は原油が急騰していた場面で、将来の繁栄のため、原油収入を原資に代替エネルギー開発にしのぎを削っていました。日本企業などともタッグを組み、大規模な代替エネルギー開発案件、さらに原油の高騰はまだ暫くは続くと考えさらなる油田開発も進めていました。
しかし、あまりに手を広げすぎた上に、この想定外の原油急落・・・。もしも何も投資をしていなかったら原油が急騰前の60ドル台でもまあ、甘んじられるぐらいの余裕はあったでしょうが、今進めているプロジェクト、これから存続か中止か、決定していく中で、労働者への補償など、想定外の出費も覚悟する必要があります。
さて、頼みのオイルマネーが投資に及び腰になり、どんどん元の保守的な投資に舞い戻り始め、資金の引き揚げが加速した時、いったい世界の金融市場にはどういった影響が及ぶのでしょうか・・・。オイルマネーの疲弊・・・。これが頼みのサウジにまで及んだ現実は深刻な問題としてうけとめるべきでしょう。