☆米エタノール大手、破産法申請 (11・3日経)


米エタノール生産大手、ベラサン・エナジーは米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をデラウェア州の破産裁判所に申請した。原料のトウモロコシ高騰で事業採算が悪化していたうえ、金融危機の影響による信用収縮で資金繰りに行き詰まった。

 5―6月の米中西部洪水で原料が高騰したため高値圏でトウモロコシの先物買いを進めていた。その後、トウモロコシ価格が急落し、先物取引で多額の損失を抱え込んだことも痛手となった。

 ベラサン社は2001年の設立で、米国内に16のエタノール工場を保有する。米ブッシュ政権によるガソリン代替燃料のエタノール利用を奨励する政策を追い風に急成長していた。


☆ブラジルのヴァリが鉄鉱石値上げ要求撤回 (11・3ブルームバーグ)


 中国最大の製鉄会社、宝山鋼鉄の徐楽江会長は3日、台湾でのインタビューで、世界最大の鉄鉱石生産会社であるブラジルのヴァリ(旧リオドセ)が鉄鉱石の値上げ要求を「撤回した」ことを明らかにした。ヴァリはその理由として、世界の経済成長の減速を挙げたという。

  ヴァリは中国の鉄鋼メーカーが12%の値上げに同意しなければ、同国への輸出をストップすると警告していた。


 世界的な資源価格、商品価格の思わぬ暴落・・・。これは未曾有の金融危機が起こした世界の消費活動の目詰まりが原因といえます。長期的な視点から立てば、中国、インド、アフリカが豊かになるにつけ、こういった食料、資源がひっ迫することは必然で、既存資源、さらに新資源が大きなビジネスを生むことは確実視されていました。そして、そんな波に乗り、近頃、資源メジャーであるオーストラリアのリオドセやブラジルのヴァリなどの強硬姿勢が目立っていました。

 しかし、そんな資源大国、オーストラリア、ブラジルでも深刻な通貨安に見舞われ、今やすっかり弱気ムードにシフトしつつあります。それが今回の鉄鉱石値上げ要求撤回につながったともいえるでしょう。

 そして、さらに深刻なのが、ブッシュの肝いりではじまった米国のバイオエタノール事業。原油の精製設備をもっとなんとかすればよかったものを、近未来に必ずひっ迫することが分かっている食料をエネルギーに使うという愚策。それも、過剰の設備投資をして工場をつくったものの、今や原油の暴落にみまわれ、すっかり代替エネルギー開発機運はしぼみつつあります。さらに、原料のトウモロコシの高値での先物買いが致命傷となり、ついに破産となる企業が出てきました。今後もこういった企業は続出し、米国経済にとっては泣きっ面に蜂の状態となるでしょう。

 とにかく、いつどうなるか分からない現在の世界情勢及び経済の行方・・・。しばらく不安定な状態が続くでしょう。