☆豪不動産ファンド、償還請求が急増 保護策対象外で不安拡大 (10・25日経) 


 オーストラリアの不動産ファンドで償還金支払いを延期する動きが広がっている。金融危機の広がりを受けて豪政府が打ち出した預金保護策の対象外となったことで、顧客からの償還請求が急増したため。豪州ではこれまで一連の金融不安で破綻に追い込まれた金融機関はなく、各ファンドとも経営状態に問題はないとしている。

 豪ファンド大手INGは24日、不動産関連のファンド事業の償還金支払いを即時停止すると発表した。対象となるファンドの残高は約18億豪ドル(約1040億円)。豪政府が今月12日、預金全額保護を柱とする緊急対策を発表した際、投資ファンドが含まれなかったため、顧客に不安が広がり償還要請が急増したという。 


☆新興国からマネー流出加速 通貨・株が総崩れ (10・24日経) 


 欧州やアジアの新興国からの資金流出が加速している。ハンガリーやアイスランドなどの通貨はこの1カ月半でドルに対し2割超下落した。投資マネー流出で新興国の株価も軒並み下げている。金融危機に端を発した国際金融市場の動揺は、抵抗力の弱い新興国経済を揺さぶっている。

 今週に入り下げが目立つのは欧州の新興・中小国通貨。ハンガリー・フォリントは、米大手証券リーマン・ブラザーズが破綻する直前の9月12日から10月23日までの下落率が対ドルで約22%に達した。通貨防衛のため同国中銀は3%の緊急利上げに追い込まれた。アイスランド・クローナも同期間に約24%下落した。


 ずーっと低金利に甘んじてきた日本。団塊の世代で退職金の一部を運用し、新たな人生設計を夢見る人たちにとって、比較的安全な資源国、オーストラリアやニュージーランドの高金利通貨、さらに不動産などはすごく魅力的に映ったはずです。向こうに移住する勇気はないが、ささやかながら外貨預金をしたり、不動産ファンドを買ってみたり、現地通貨建ての高格付け債券を買ってみたりと色々試みていた人はかなりの数にのぼると思います。

グロソブが5兆突破というお化けファンドに育ったのもこういう波があったからですよね。

 しかし、事態は暗転。金融危機はどうやら、世界のすみずみにまで広がってきたように思えます。今まであまり危機の対象として、ニュースに出てこなかったアイスランド、オーストラリアまでもが頻繁に登場する中、資産の目減りというものが人生設計を狂わせつつあります。さらに、10%などの高金利を約束した債券、これは南アフリカのランド建てやノルウェーのクローナ建てなど、あまりなじみのない国の通貨建てのものが以前よく売り出されていましたが、これを持っている人たちも不安でいっぱいではないでしょうか。

 将来の年金があてにできないからなんとか自分で未来を切り開こうと投資デビューをした団塊の世代の人たちのこの暗転で、孫へのクリスマスプレゼントの額もちょっと減っちゃうかもしれませんね。それが積もり積もって実体経済にどれだけの悪影響を及ぼすか・・・・。これは実は見過ごせない問題です。

 急激な円高というダブルパンチでますます事態は予断を許さぬ状態になりつつあります。政府はなにがしかの景気浮遊策をなんとか編み出し、またまた長いトンネルに突入することだけは避けねばなりませんね。