☆野村、米リーマンのアジア部門買収で合意 欧州は最終調整 (9・23日経)


 野村ホールディングスは22日、米リーマン・ブラザーズとの間で、日本を含むリーマンのアジア太平洋部門の買収で基本合意したと発表した。買収金額は200億円強。高度なノウハウや豊富な人材を中心にリーマンのアジア事業を引き継ぎ、海外市場で攻勢をかける。野村はリーマンの欧州地域での事業買収でも合意に向けて最終調整に入った。

 買収の対象は日本や中国、インド、オーストラリアなどで展開するリーマンのアジア事業。業務内容は株式売買やM&A(合併・買収)助言を担う投資銀行部門など。同事業の買収を巡っては野村のほか英銀大手のバークレイズや同スタンダード・チャータードが名乗りを上げていたが、野村が2社を上回る買収価格を提示し、落札した。


☆MBO企業買収、事業会社が浮上 タンガロイ、オランダ社傘下に (9・23日経)


 超硬工具大手のタンガロイ(川崎市)は22日、同業大手のイスカル(イスラエル)などを抱える世界2位グループ、IMC社(オランダ)の傘下に入ると正式発表した。タンガロイは経営陣による企業買収(MBO)で独立、株式再上場を目指していた。投資会社は世界的な金融収縮で、投資先の見直しが急務となっており、事業会社が新たな資金の出し手に浮上した格好。再上場を目標としてきたMBO企業の「出口」戦略は転機を迎えている。

 「再上場は事実上、断念した」。22日、タンガロイの上原好人社長は会見で言い切った。

 東芝グループの再編のあおりで、旧東芝タンガロイの経営陣が03年に決断したのが、MBOによる東芝からの分離・独立。野村プリンシパル・ファイナンスの出資を仰ぎ、企業競争力を高めた上で再上場を目指す考えだった。


ついに野村の出番がやってきましたか・・・。破綻した企業のおいしいところだけを奪い取るハゲタカ並みの戦略で、これから間違いなく伸びるアジアに照準を絞ってきました。

 誰もが恐怖におののき、投資に慎重にならざるを得ない中、野村がいちはやく動けたのは、やはりサブプライム初期における損切りの速さだったのではないでしょうか。いちはやく巨額損失を確定し、身ギレイになった野村は、サブプライムウイルスが全身に回り、自社のビジネスモデルごと崩壊した米国の投資銀行に戦略勝ちしたことになります。だからこそ、今、やっとおいしいお肉にありついているといったところでしょうか。

 しかし、まだまだ油断大敵です。野村にもまだGSE債の持ち高など、不安要素は多いです。ただ、米国で投資銀行が消えた今、制約により戦略の自由度を失ったゴールドマン、モルガンを尻目に、和製投資銀行として、戦略に磨きをかける千載一遇のチャンスが巡ってきたことは確かでしょう。

 野村はオイルマネーとのパイプも太いですから、自らが世界のキャッシュフローのパイプラインを担い、躍進する未来図を描いているのでしょう。

 しかし、ここで目算が狂ったのが野村が関係するMBO案件の当事者。タンガロイが外資の軍門に下ったり、すかいらーくが事業分割の憂き目にあったり、野村にうまくしてやられたような結果になったものが目立ちますね。まぁ、最後の最後にこれらの企業がどうなっていくのかが、見ものですが、野村にはこのしたたかさで世界でも大いに戦ってほしいですね。