☆米金融商品「MMF」が異例の元本割れ リーマン債保有で (9・18日経)


 現金に準じる安全な金融商品とされる米国のMMF(マネー・マーケット・ファンド)で、破綻した米証券リーマン・ブラザーズの社債に投資して損失を出し、元本割れしたファンドが発生した。運用会社が資金を投入して額面割れを防ぐケースも出ており、一連の金融危機がMMFを保有する米国の家計に影響を及ぼす可能性が出てきた。

 元本割れしたのは米資産運用会社リザーブ・マネジメントが運用するMMF。額面で7億8500万ドル相当のリーマン債を保有していたが、その価値が事実上ゼロになり、同ファンドの1口当たりの純資産が0.97ドルと基準価格(元本)の1ドルを割れたとしている。

 MMFは通常、1ドルを維持することが規定されている。基準価格を割るおそれがある場合は、運用会社が自己資金を投入して1ドルを保つのが普通。しかし、資金力に乏しい資産運用会社が額面割れを余儀なくされる可能性はある。米国でMMFが1ドル割れを起こしたのは過去に1例のみだ。


☆サムライ債、発行延期 ドイツ銀など、リーマン債務不履行響く (9・18日経)


 米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻を受けて、海外の企業が日本で発行する円建て外債(サムライ債)の発行延期が相次いでいる。リーマンが発行したサムライ債が債務不履行(デフォルト)となり、市場に動揺が広がっているためだ。昨年から急増していたサムライ債の発行にブレーキがかかる可能性も出てきた。

 17日までに延期を決めたのは、近日中の条件決定を予定していたドイツ銀行と仏金融機関のソシエテ・ジェネラル、英ガス会社のナショナル・グリッド・ガス。発行額はそれぞれ数百億円規模だったもよう。リーマン債のデフォルトで起債環境が急速に悪化したため、市場が落ち着くまで発行を見送ることにしたとみられる。


 最初はサブプライムという取るに足りない債券の問題だと思っていたものが、プライム債権の信用崩壊につながり、GSE債の信用崩壊につながり、ついには、ここまで来たか、MMFにまで影響が飛び火です。

 MMFといえば、MRFに次ぐ超安全志向の人がいわば普通預金間隔で預け入れる債券。めったやたらなことでは元本割れを起こさないのが通説でした。それが、リーマン債デフォルトの煽りを受け、安全神話がついに崩壊してしまいました。これは、住宅ローンに関係のない一般庶民にまで今回の余波が迫ってきた象徴的な出来事だといえます。

 そして、次にサムライ債の件。最近売り出されたシティーのサムライ債がけっこう売れているというのには驚きましたが、今回のリーマンのデフォルトがその雰囲気に水を差したのは間違いなさそうです。ぞくぞくと予定されていたサムライ債の発行延期が続き、リスク管理に乏しい日本でめいいっぱい資本を調達しようとほくそ笑んでいた各金融機関は今頃冷や汗ものではないでしょうか。サムライ債は、今や為替差損の心配がないだけの超リスク商品だと思っておいた方がいいでしょう。

 しかし、株式よりも安全だとされていた債権がここまで信用を失うことは、この先、アメリカ国債、日本国債への投資意欲を失わせる要因となりそうです。さらに、今まで抜群の支持を集めていた毎月分配系の高格付け債券にもそろそろ潮目の変化が押し寄せてきそうな予感がしてきました。