☆NY原油、一時100ドル割れ 5カ月ぶり、景気減速が世界に波及 (9・13日経)


 12日のニューヨーク原油先物相場は一時99.99ドルまで下げ、約5カ月ぶりに1バレル100ドルの大台を割り込んだ。7月につけた史上最高値からは31%下落した。米国発の景気低迷が欧州や新興国に波及、ガソリンなど燃料需要の伸びが急速に鈍化しているうえ、投資ファンドが原油取引を手控えるなど原油高の要因だった投機資金が市場から逆流しつつある。原油価格はなお昨年平均(72ドル)を上回っているが、下落傾向はさらに続く可能性が出てきた。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所で指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は午後に一時、前日終値比0.88ドル安い99.99ドルまで下落。4月2日以来の安値を付けた。その後はハリケーン「アイク」が12日中にも製油所が集中する米南部に上陸するとの予報を受けて買われ、前日比0.31ドル高の101.18ドルで取引を終えた。


☆世界のイスラム債発行額、半減 08年見通し (9・13日経)


 今年の世界でのイスラム債(スクーク)発行額が本格的な統計が整備されてから初めて減少に転じ、2007年比で半減する見通しとなった。8月までの発行額は125億ドル(約1兆3000億円)で、07年の4分の1程度にとどまる。米国発の金融システム不安が世界に広がり、近年急速に拡大してきたイスラム金融市場にも影を落としている。

 国際イスラム金融市場(IIFM)のまとめによる07年の発行額は、原油価格高騰によるオイルマネーの膨張を背景に、前年比1.7倍の466億ドルに拡大していた。しかし、08年は8月までの発行額が125億ドルにとどまり、米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によると通年でも200億―250億ドルと前年の半分程度に減る見通しだ。


 明らかにホットマネーが商品市場から脱走していく流れが目につきはじめました。しかし、今回は、一本調子の相場にはなりにくく、原油に関しては、乱高下の展開になる可能性があります。あまりにも不確定要素がありすぎるからです。

 まず、ファンダメンタルズからいけば、明らかに世界経済は失速気味。原油の需要は伸び悩む展開が考えられます。しかし、サウジをはじめとする資源国には恐るべき日銭が入る状態が続き、この資源高でキャッシュリッチになった国は中東だけではなく、ロシア、リビア、ベネズエラなど、多岐に渡ることがミソ。

 つまり、投機マネーに限らず、このような大国、及び政府系ファンドの利害がピタっと一致しているのです。原油の暴落イコール、これらの国々の既得権が失われるということ。何が何でも阻止するためには、産油国同士がタッグを組み、原油市場に秘密介入すればいいのです。

 しかし、自国の通貨安への介入、さらに代替エネルギーへの投資など、産油国も既に多額の投資を行っている身。この先、原油の暴落が続いた場合、買い支えがどこまで持つかは疑問です。しかし、いちばん怖いのは、原油が大暴落してしまえば、今多額の投資をしている代替エネルギー開発が頓挫してしまう恐れが出てくるということです。もちろん今の原油の水準なら、代替エネルギーを開発するうまみはまだまだ残っているし、将来のことを考えると新産業はまだまだ有望・・・。しかし、原油バブルで見境なしに巨大プロジェクトを展開しまくっている状況に冷や水を浴びせる可能性も頭にとめておく必要がありそうです。イスラム債の発行額が減少していること、気になりますね。

 それから、もうひとつ。原油乱高下の要因としてハリケーンの影響、および地政学リスクがあります。イラン、ベネズエラ、そして北朝鮮のきな臭い動き・・・。あまりにも不確定要素がありすぎの世界情勢です。