☆明治乳業・製菓、統合へ 来春にも、食品5位に (9・11日経)


 乳業最大手の明治乳業と菓子2位の明治製菓は来春にも経営統合する方針を固めた。11日の取締役会で決める見通し。統合会社の売上高は合計で1兆1000億円を超え、キリンホールディングスやサントリーなどに続く食品業界5位となる。原材料高騰や人口減に伴う国内市場縮小に対応するため、規模を拡大して企業体質を強化する。

 旧マルハグループ本社と旧ニチロが昨秋に経営統合し、キリンが協和発酵買収で合意するなど食品業界の再編が進んでいる。世界的な資源高が各社の経営を圧迫しており、今回の統合で業界再編が一段と進みそうだ。


☆アサヒビール、焼酎65万本を回収 三笠フーズの事故米使用 (9・11日経)


 米粉加工会社「三笠フーズ」(大阪市)によるコメ不正転売問題で、アサヒビールは11日、子会社が製造・販売した焼酎の一部に、残留農薬などで汚染された「事故米」を使用していたとして、約65万本を自主回収すると発表した。

 「芋焼酎 さつま司 25度」など9銘柄が対象で、一連の問題では最多の回収本数になるもよう。業務用として外食チェーンなどにも販売しており、影響が広がりそうだ。


 食品業界を揺るがす大きなニュースがぞくぞくと出てきました。まずは明治乳業と明治製菓、ついに統合。海外で続々と大きなM&Aが起こる中、この流れは必然だったと思われます。製菓に使うカカオ・砂糖・小麦などの原料高、そして、子供向けのポケット菓子があくまでも主流の明治製菓にとって、少子化の波は痛かったことでしょう。

 明治乳業にとっても、最近のキリンの動向には気が気じゃなかったと思います。オーストラリアの乳製品業界をつぶさに押さえたキリンは食品メジャーへの脱皮を図り、ゆくゆくは全世界への輸出まで手掛けるつもりでしょう。日本の乳業界の疲弊を受け、再度に渡る原料の値上げを飲むしか選択肢がなくなりつつあった明治乳業、そろそろ新しいビジネスモデルを作り上げる時期に来ていたようです。

 こうした2社の思惑が一致し、ようやく老舗グループが重い腰をあげることになったわけですが、私は今回の統合、大正解だと思います。というのも、特に日本において、乳業と製菓の垣根があいまいになってきているからです。たとえばOLなどがお金を惜しまない高級スイーツ・・・。これらにはチーズケーキや生チョコ、生キャラメルなど、チーズ、牛乳、生クリームを使うものが多い。そして、アイスクリームでは抹茶やショコラが熱い支持を受けています。となると、原材料を互いに融通し合うコラボが威力を発揮するのです。そして、子供向けのポケット菓子などは利幅が薄いので、需要の厚みのある新興国に打って出ることが重要。乳業も新興国で牛乳やチルドデザートの宅配など、有望なビジネスモデルは数多くあります。こうした時、スケールメリットを生かして、低温物流での共同配送などを利用すれば、コストカットにもなり、利幅がかなり違ってくると思われます。さらに、明治製菓の隠れた有望事業、製薬事業ですが、これは、乳業の持つ発酵技術などで、新薬が生まれる可能性が出てくると思うのです。少なくとも健康食品でのヒットは望めそうです。次は森永グループがどう出るかみものですよね。

 それからもうひとつ、気になるニュースが今、世間を騒がしている事故米。アサヒビールの子会社までまんまと騙されていたとは、開いた口がふさがりませんね。せっかく成長軌道に乗っていたアサヒですが、今回の焼酎回収問題では足を引っ張られる格好になってしまいました。どこでもやっていること・・・と言われればそれまでですが、それだからこそ逆に、徹底的に原材料を厳選した開発戦略でいく企業が生き残るともいえるのです。

 さあ、これからこの食品業界、激震がどんどん訪れる予感です。ますます目が離せなくなってきました。