☆ロシア売り」に拍車 株・債券・通貨のトリプル安 (9・6日経)


 グルジア紛争をきっかけとした「ロシア売り」に拍車がかかってきた。株・債券・通貨ルーブルの「トリプル安」が鮮明となっており、株価下落の勢いは1998年の経済危機以来で、通貨当局がルーブル安に歯止めをかけるため為替介入に動いている。欧米の批判をよそにグルジア各地の占領を続けるなどロシア政府は強硬姿勢を続けるが、原油価格の下落傾向が続く中、資金流出による経済への影響がどこまで深刻化するか読めない情勢だ。

 ロシアの代表的な株価指数であるRTS指数は南オセチア自治州を巡る武力衝突ぼっ発直前と比べ23%下落。5月中旬の高値と比べると下げ幅は40%を超えた。国内外の投資家がロシア売りを強める中で、債券相場も下落しており、指標のルーブル建て30年債の利回りはこの1カ月で1%強上昇(価格は下落)。ルーブルの対ドル相場は7月半ばの高値から約9%下げている。


☆ロシア中銀、大量の外貨を売却 (9・5ブルームバーグ)


 ロシア中央銀行のウリュカエフ筆頭副総裁は5日、自国通貨ルーブルの下支えを狙い、相当量の外貨を4日に売却したことを明らかにした。

  同総裁はソチで記者団に対し、ルーブル下落は「深刻ではない」と述べた上で、市場介入は「適切だった」と説明した。同副総裁は、介入規模については明らかにしなかったものの、8月の同中銀によるルーブル売買額はとんとんだったと語った。

  MDM銀行(モスクワ)のアナリスト、ミハイル・ガルキン氏によれば、ロシア中銀による4日の外貨売却額は約45億ドル(約4800億円)だった。同氏は、ルーブル下落の要因として、グルジア紛争介入の影響で投資家がロシアから資金を引き揚げたほか、ドル上昇と商品相場の下落を挙げた。

  ロシア中銀は、為替変動が輸出競争力に影響を与えるのを抑制するために、ドルとユーロで構成される通貨バスケットに対するルーブルの許容変動幅を設定している。モスクワ時間午後1時15分現在、ルーブルは通貨バスケットに対し4日ぶりに反発し、30.3236ルーブルまで上昇している。


 ルーブル防衛のため、ロシアが苦戦しています。ルーブルを基軸通貨にすると息巻いていた数か月前の勢いが嘘のように、原油も暴落を開始し、今後の外貨獲得に暗雲が漂い始めました。そして、この通貨安、ロシアのみならず、今、世界のあちこちで、同時多発的に起こっているのが今回のこわーいところです。韓国のウォン、タイバーツ、インドネシアルピア・・・。さらに、オーストラリア、ニュージーランドなどの資源国からもホットマネーが逃げ出しつつあります。

 さて、このお金はどこに向かうのでしょう。原油を含めた商品にも流れてないですよね・・・。そして、消去法的に浮上したドルと円・・・。これは、混沌とした世界経済を背景に、リスキーな投資 を敬遠しようとするホットマネー所有者の意志表示と見ることができます。つまり、円キャリートレード、さらに、ドルキャリートレードの巻き戻しが密かに起こっていると考えられるのです。

 為替とはほんとに怖いものです。簡単に企業収益に動揺を起こし、世界中銀のバランスシートを狂わし、国力をコントロールできる存在です。今後の動向、分析が非常に重要になってきました。