☆クウェート政府、アジア各国に3兆円投資 健康産業や農業に (8・18日経)
クウェート政府はフィリピン、ミャンマーを含むアジアの少なくとも8カ国に計270億ドル(約3兆円)以上を投資することを決めた。韓国やタイでは健康産業など、カンボジアやラオスでは食料確保を目指して農業関連に資金を提供する。主に政府系ファンドのクウェート投資庁を通じ、高い経済成長率が見込まれるアジアの新興国での石油マネーの運用を強化する。
17日付のクウェート紙「アワン」などによると、同国のナセル首相、シマリ財務相は8月にアジア諸国を歴訪、投資に関する覚書(MOU)や協定に署名してきた。財務相は投資額について「1国あたり30億―40億ドルで計270億ドルを上回る」と明かした。
クウェート側は農業関連の投資に強い関心を持つ。クウェート国営通信は、同国の投資調査団が19日以降、カンボジア、ラオス、ミャンマーの3カ国を訪問、不動産、各種産業、農業への投資機会を精査すると報じた。調査団にはクウェート投資庁や、同国の食品会社の幹部が参加する。
☆クウェート政府系ファンド、対日投資を3倍の5兆円に (8・3日経)
クウェートの政府系ファンド、クウェート投資庁(KIA)が対日投資残高を現在の3倍に当たる480億ドル(5兆1360億円)に増やす。ムスタファ・シマリ財務相が明らかにした。日本政府と交渉中の租税条約締結を前提に、日本の不動産や株式などへの投資を増やす。
クウェート国営通信が3日報じた。KIAは資産規模が2000億ドル超とされる中東有数の政府系ファンド。原油収入の一部を原資に国家資金を運用している。1960年代から日本への投資を続けているが、対日投資残高は資産残高全体の10%以下にとどまる。
シマリ財務相は現在の対日投資残高を150億―160億ドルと説明。新たな投資対象として不動産や株式を挙げている。
シマリ財務相は二重課税を防止する租税条約の締結で、日本政府と原則合意したとも述べた。日本は潤沢な資金を保有する産油国の対日投資を促し、産油国への日本企業の投資を拡大するため、産油国と租税条約の締結を急いでいる。
ドル安で超割安になった米資産への投資が一巡したのでしょうか。はたまた、まだまだ終わりの見えないサブプライムに嫌気がさしたのでしょうか。クウェート政府、前々から温めていた戦略、いよいよ実行に移す気配が見えてきました。クウェートといえば、産油国の中でも独自路線を貫く印象があり、その最たるものがドルペッグの廃止ですよね。逆にいうと、クウェートの戦略に他の産油国も追随する可能性はあり、この国の投資戦略には要注目です。以前のインフラ、不動産、銀行への投資が一巡したと見え、アジア各国に幅広く、それも、将来の子孫たちの実益につながる健康産業と農業に的をしぼってきたのが特徴です。新鮮でおいしいものを食べたいという要求は万国共通ですからね。そして、中東という農業には適さないカラカラの土地で産業育成していくには、「水」関連のインフラが必要になるのは見えてますよね。そこで、三つ指ついて、対日投資を呼び込んでいる日本産業界に、今後、どんどんクウェートマネーが入ってくるのは必至です。自国の産業発展に役立つキラリとした確固たる技術を持つ企業が狙われるでしょう。そして、他の産油国も、指をくわえて見ている訳はありません。温厚な政府系ファンドがいつ、牙を向く投資ファンドに変貌するのか・・・。ちょっとした見ものとなるでしょう。