☆ニッケル世界最大手、KGB出身者がトップに (8・10日経)

 ニッケル世界最大手のノリリスクニッケルは8日の取締役会で、ストルジャルコフスキー前ロシア連邦観光局長官の最高経営責任者(CEO)就任を承認した。同氏は旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身でプーチン首相の元同僚。25%強を出資する大株主で、最終的に同社との統合を目指していたアルミ最大手UCルサールは反対したが、就任が決まりロシア政府の影響力が強まるのは確実。民間による巨大非鉄企業グループ創設は断念に追い込まれる可能性が高まった。

 ノリリスク株を29.7%保有する最大株主の企業グループのオーナーであるポターニン氏が政府にCEO派遣を要請し、プーチン首相が推薦した。

 背景にあるのは大株主の主導権争い。ポターニン氏はUCルサールのオーナー、デリパスカ氏がノリリスクとの統合を狙っていることに危機感を持ち、政府を味方につけた。政府の強硬派はエネルギーに続き非鉄などの産業へ利権拡大を目指しており利害が一致した。


☆中国冶金科工、豪で鉄鉱石鉱山開発 ロシア社と参加 (8・4日経)


 中国の資源開発大手、中国冶金科工集団はロシアの鉄鋼大手、エブラズと組み、オーストラリア西部での鉄鉱石鉱山開発に参加する。新華社が3日、報じた。7月には中国の大手資源商社、中鋼集団による豪資源中堅、ミッドウエストへの敵対的TOB(株式公開買い付け)が成立したばかりで、中国勢の豪鉱山投資が加速している。

 中国冶金とエブラズがケープランバートで共同で投資・開発するのはケープランバート鉱山。鉄鉱石の埋蔵量は15億6000万トン。エブラズが75%、中国冶金が25%を出資する。

 新華社によると2009年から出荷を開始。エブラズの発表では年間1500万トンを生産し、全量を中国向けに輸出する。


 ロシアの資源囲い込みが加速しています。原油、天然ガス、穀物に続き、鉄鋼、非鉄と、あらゆる資源に、時に外資と組み、時に手荒な実質国有化もどきの手法で、迅速、かつ確実に、戦略を進行させています。

 ニッケルは比較的安価な非鉄ですが、ゆくゆくはもっと価値が上がっていくと思われます。というのも、燃料電池の触媒として使われているプラチナの代替品として、ニッケルを使う手法が編み出されつつあるからです。今は安価な非鉄でも、このように、新技術の開発で、一気に夢の素材へと変貌を遂げるところが、非鉄の底知れぬ魅力ですよね。

 それから、もうひとつ。ロシアの鉄鋼大手が中国と組み、豪州で鉄鉱石鉱山の開発というニュース。これは、ロシア側の出資が圧倒的に多いのと、全量が中国向けに輸出されるというのがミソですよね。

 もうすでにお客は決まっている・・・。こんなおいしい話はありませんよね。

資源を大量に高値で引き取ってくれる中国は、資源国ロシアにとってはほんとうにいいお客様なのです。

 このように、今後もあらゆる資源をターゲットにした、ロシアの磨きのかかった戦略に、各国は相当振り回されることでしょう。この資源戦争に打ち勝つために、日本ができることは、もう、都市鉱山の戦略的な開発しかないでしょう。