☆鹿島や大成、鋼材高で建設手法転換 鉄骨から鉄筋コンクリに (7・19日経)


 大手建設会社が鋼材価格の高騰に対応した建設手法の転換に乗り出した。鉄骨を使う建設構造から鉄筋コンクリート(RC)への転換で耐震性などを維持しつつ鋼材使用量を大幅に減らす戦略。鹿島が今後、倉庫建設での顧客提案を鉄骨造からRC造に全面的に切り替える方針を打ち出したほか、大成建設などはRC造の超高層ビル建設を始める。これにより5―10%の工事費削減をめざし、事業採算の改善を狙う。

 鉄鉱石などの資源高騰を背景に、建物の柱などに使う鉄骨材料となるH形鋼の価格は年初から5割上昇。これに伴い鉄骨造のオフィスビルは工事費全体が約4%、鋼材コストの比率が高い倉庫の場合は工事費が8%以上も増加した。工事費高騰が建設需要低迷に拍車をかける形ともなっており、建設各社は鋼材使用量が少なくなるRC造への転換でコスト構造を抜本的に変える狙いだ。


☆ヤマダ電機新本社、ビル丸ごと「グリーン電力」 (7・19日経)


 ヤマダ電機は群馬県高崎市の新本社で使う電力の全量を、再生可能エネルギーで発電する「グリーン電力」に切り替えた。年約8000トン(一般家庭約1500軒分に相当)の二酸化炭素(CO2)排出量削減を見込む。オフィスや店舗でグリーン電力を一部使用する例は増えているが、ビル1棟を丸ごと切り替えるケースは国内では初という。

 使用電力全量をグリーン電力で賄うのは7月1日に開業したJR高崎駅前の新本社と、併設する家電量販店。住友商事系の新規電力事業者、サミットエナジー(東京・中央)から年約1450万キロワット時を購入する。サミットは新潟県内に、木製チップを燃料とする国内最大級のバイオマス(生物資源)発電所(出力5万キロワット)を持つ。


 昨日も取り上げたように、建設・不動産業界は、淘汰の波に襲われ、特に中小不動産デベロッパー、並びに、中小建設下請け企業の疲弊にはすさまじいものがあると思います。

 そんな中に出てきた、大手ゼネコンが主導する建設手法の転換。鋼材価格が未曾有の高値にとどまる中、長年の常態化した手法からようやく脱皮しようとしているようです。大手ゼネコンはお宝のようなすごい技術をたくさん内包しながらも、その認知度は低く、大手不動産デベロッパーの下請けに徹するような存在であり、だからこそ、脱談合・改正建築基準法などの官製不況の波をもろに被り、それが、ゼネコンの更なる下請けへと連鎖的に広がり、建設・不動産業界の現状へとつながってしまいました。

 建設・不動産業界はいわば、日本経済の根幹。ここがおかしくなることは即、日本経済の悪化へとつながっていくことに、もっと政府は目を向けなくてはいけません。この業界がおかしくなると、自動車の売れ行きをはじめとした個人消費の売れ行きがあっという間に鈍ってしまうのです。

 今回の建設手法の転換だけではまだまだ甘いと思います。例えば、技術のライセンス化。保有技術をライセンス化して、新興国など、これからインフラ需要が旺盛な場所に売り込む。さらに、次に取り上げたヤマダ電機の記事にもあるように、大企業への省エネ指南。ゼネコンの広範囲な技術コーディネート能力があればこその、環境ビジネスへの参入など、事業の多角化を進めていくことが重要なのではないかと思います。さらに、農業ビジネスへの参入も面白いと思います。肥沃な農地を開発する、さらに、現場要員をそのまま農作業に従事させる・・・。など、アイディア次第で、中小下請けの淘汰を防ぐ手立ては探せるはずです。ユンボを自在に操る建設作業員はトラクターの扱いもすぐに覚えるでしょう。

 今のこの、建設・不動産業界を救えるかは、業界のリーダーである大手ゼネコンの力量にかかっているといっても過言ではないでしょう。新たなビジネスモデルを1日も早く、創り上げてほしいものです。