☆トヨタ、ブラジル新工場発表 小型車年15万台 (7・16日経)
ブラジルのジョルジ開発・工業・貿易相は15日、トヨタ自動車が新車両組み立て工場をサンパウロ州ソロカバ市に建設すると発表した。投資額は6億―7億ドルで、2011年をめどに年間15万台の小型車生産を始める。2500人の直接雇用を見込む。
新工場建設はトヨタ側が同日、ルラ大統領に報告した。トヨタは同じサンパウロ州内でカローラを年間8万台生産しており、乗用車組み立て工場としては2番目の拠点となる。ブラジルで需要が根強い小型車生産を進めるため、建設する方針を決めていた。
世界で景気の減速懸念が強まっているが、先進国に比べて新興国の自動車需要は堅調が続くとみられており、日本の各社も中国やインド、ブラジルなどで生産増強を進めている。トヨタはブラジルでは出遅れており、新工場の建設を予定通り進めて販売の拡大を急ぐ。
トヨタほど、日本経済の潮目の変化を極端に見せつけてくれる企業はないでしょう。「カイゼン」という名の究極のビジネスモデルも、未曾有の資源高の前に脆くも崩れ去り、あのトヨタが「値上げ」に走るという決断で、自動車業界の疲弊が白日の元に晒され、日本経済までもがすっかり元気をなくしている状態です。株式市場でも欧州の年金などに投げ売りされている状態ですよね。
トヨタは、あまりにも、自社のビジネスモデルに酔いしれていて、世界の潮目の変化に対応するのが遅れてしまいました。あまりにも米国に依存しすぎていました。あまりにも大型車に依存しすぎていました。1つの籠に盛った卵は割れるときは全部割れてしまいます。いくら、米国各州に工場をたくさん立ち上げて、地元の有力議員とのパイプを太くもっていたとしても、米国全土がアウトなら、もう終わりなのです。
先進国から新興国、大型車から小型車へと戦略をシフトする体制をここにきてようやく整えてきたようですが、ブラジル新工場にしても、もっと早く動いていればなぁという気になってしまいますね。ブラジルにしても、原油相場の動向によっては、2011年にどうなってるかなんて分かりませんからね(笑)。今、売れる車がほしいのです。その点、いちはやく小型車シフトに動いたホンダは抜け目がないといえますね。
米3工場ライン休止、プリウス現地生産と、北米生産の再編にも動きましたが、こうなったら、とことんまでドル安を利用し、米国を世界の工場へと復活させることに貢献すればいいのではないでしょうか。トヨタにはトヨタにしかできないことがきっとあるはずだと思うのです。せっかく確固たるパイプを築いた米国を見捨てることなく、米国全体に及ぶこれからの小型車・環境車シフトの波をとらえ、さらに、米国から新興国への輸出戦略を磨くこともひとつの手だと思います。ロシア・中東など、オイルマネーが潤沢で、かつ、インフラ整備が整っておらず、道悪な場所が多い国では、まだまだ、強固な大型車の需要が実はあるのです。