☆下水汚泥からリン回収 国交省、肥料原料 (7・7日経)


 国土交通省は今年度から下水道の汚泥から肥料原料のリンを回収する事業を始める。リンは農作物の生産に必要な肥料だが輸入に頼る。主要生産国の中国がリン鉱石の輸出関税を引き上げたことで国際価格が高騰し、全国農業協同組合連合会(全農)が7月から化学肥料を大幅値上げした。廃棄物の汚泥からリンを取り出して提供しコスト増に悩む農家を支援する。

 リンは下水道に流れ込むし尿などに含まれる。新技術は下水道の汚泥を焼却し、灰をアルカリ性溶液につけてリン酸を抽出。これに消石灰を加えてリン酸塩を取り出し肥料会社や農家に販売する。リン酸塩は肥料原料となるほか、そのまま肥料として使えるという。


 国産野菜が見直される中、日本の農業に新たな危機。それは中国による化学肥料、リン鉱石の実質的な囲い込みです。確かに、13億人にも及ぶ人民の胃袋をいっぱいにする為には、恐るべき量の農産物が必要。となると、農産物の大量生産に必要な肥料の三大要素、リン、窒素、カリウムの囲い込みは避けては通れないのも頷けます。ちなみにとっくにアメリカはリン鉱石の禁輸に踏み切っているそうです。

 どれだけ知恵をしぼっても代替の利かない資源だということが、やはり、痛いですね。

 リン鉱石の全量を輸出に頼っていた日本の危機感の無さも問題ですが、肥料までもが手に入らなくなるというこの恐るべき展開に目を見張ってしまいました。

 そんな中、都市鉱山で見られたリサイクル技術が、リンの抽出という面でも実用化されるとのこと。これは、一刻も早く進めてほしいですね。日本の農業活性化のためにも・・・。

 それから、サウジがこのリンに対して、並々ならぬ興味を持っているという話も聞きます。オイルマネーもやはり、後世の繁栄のために、「食資源」の確保に懸命になっています。となると、この技術を各国に移転して、各国の肥料危機をやわらげ、間接的に世界農業の活性化に貢献できることも夢ではありません。また汚泥の処理費用の軽減にもつながることから、各国の環境対策にも一石を投じる技術となりそうです。