☆丸紅・三菱商、イオン戦略事業に出資(6・18日経)
イオンは丸紅と三菱商事との提携関係を強化する。両商社から、プライベートブランド(PB=自主企画)品開発などを担う戦略子会社への出資を受け入れる。原材料の高騰が収益の圧迫要因となっており、総合商社の持つ国際的な情報・物流網を活用し、低コストの調達体制を構築する。
丸紅は早ければ月末にも、イオングループのPB開発子会社、イオントップバリュ(千葉市)と、商品調達子会社、イオン商品調達(同)の株式の15%前後を取得する。三菱商事も物流子会社、イオングローバルSCM(同)の約15%を取得する。3社の資本金はそれぞれ1000万円。増資の引き受けを含めて様々な出資方法を検討しており、取得額もこれから詰める。
☆三井物産、国内農業支援事業で新組織 ITで履歴追跡など(6・5日経)
三井物産は国内農業支援の新事業に乗り出す。社内横断的な新組織を発足させ、IT(情報技術)を駆使した農作物の生産・流通履歴の追跡や農家経営の効率化などを後押しする。商社の食料事業はこれまで海外からの穀物輸入が中心だった。「食の安全」や食料自給率向上への関心が高まる中、関連サービスの需要を開拓する。 物流本部内に「アグリフードビジネス戦略室」を新設した。食料リテールや情報産業、肥料を取り扱う化学品など営業各部門から計13人を配置した。
☆西友、米ウォルマートPB本格輸入 年内100品目(6・7日経)
西友は親会社である米ウォルマート・ストアーズグループのプライベートブランド(PB=自主企画)商品の本格輸入を始める。年内に約100品目を販売する。節約志向が強まる中、メーカー品より割安なPBを強化し営業をてこ入れする。
米ウォルマート本社を訪れた西友のエド・カレジェッスキー最高経営責任者(CEO)が5日、明らかにした。東南アジアなどの生産拠点から日本の西友へ直送しコストを抑える。
昨日の続きのような記事になりますが、NB(ナショナルブランド)の相次ぐ値上げに業を煮やした消費者が、怒涛のごとく、PB(プライベートブランド)市場に駆け込んでいます。結局は、このPB商品、大手メーカーが作っていることが多く、大手小売りのスケールメリットのおかげで消費者にお安く提供でき、品質はなんら遜色なし・・・。ということで、今まではコーヒーはネスカフェ、マヨネーズはキューピー、お醤油はキッコーマンじゃなきゃいや・・・。って言ってた人までもが、背に腹は代えられぬとPBに変える動きが続出しているのです。
まして、イオンの場合、ダイエーというマンモス企業を傘下に収めたことで、ますますそのスケールメリットは膨張し、PBを今後の収益の柱にすえる戦略が明確になってきました。そして、三菱商事、丸紅といった有力商社までもが今回出資してくれることになり、万々歳の雰囲気ですよね。
しかし、ここで笑ってられないのが、疲弊するナショナルブランドメーカー。自社のシェアを上げるために協力したPBに自社の主力製品がこれほどまで脅かされるとは・・・。まさに想定外でしょう。さらに、共に商品開発を進めることにより、自社のノウハウや原材料のコストの情報までもが小売りに筒ヌケになるというマイナス面が、今回のように大手商社が参入することにより、新たなリスクの火種となりつつあります。大手商社の原材料調達力、情報力、各方面へのパイプがあれば、ゆくゆくは、商社自身が新興国にメーカーを立ち上げたり、競合するナショナルメーカーブランド抜きでの商品開発を進める可能性すら出てくるわけです。
折しも、そろそろ日本で収益を伸ばせないいらだちも限界にきたウォルマートまでもが、自社PBを本格輸入。このPBが、今後、食品業界本格再編の台風の目となる可能性が高まってきました。
さらに、今回の三菱商事、丸紅の決断は、食の分野で圧倒的布陣を組みつつある、三井物産への暗黙の対抗とも見ることができますよね。今後、ますます、すごい展開が待ち受けていそうです。