☆アブダビ政府系ファンド、日本の医療特区に投資 (6・12日経)


 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国の政府系ファンド(SWF)が、神戸市の医療特区にできる高度医療の専門病院に100億円規模の投資をすることが明らかになった。投資収益に加え、研修医を派遣して日本の医療技術を吸収する狙いがある。日本にとっては、アジア各国が競い合う高度先端医療の拠点づくりに産油国の資金を活用するとともに、先端医療産業の育成につなげる試みになる。

 投資するのはアブダビ政府の投資機関、ムバダラ開発。エネルギーや情報通信など戦略産業への投資で知られ、約170億ドル(1兆8000億円)の資産を持つ。2010年に神戸市内の人工島ポートアイランドにつくる民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」に投資する。


 アブダビがクライスラービル買収というニュースを聞いてもさほど驚かなかった私が、今日はかなり衝撃的にこのニュースを受け止めました。ついにここまで投資の矛先を向けてきたか・・・という感じですね。東京のみならず、いい案件があれば地方都市にも・・・。私は神戸在住なので、このニュースが余計身近に感じられたのかもしれませんが。そして、石油産業、金融の枠から飛び出し「医療」事業にも・・・。

 そもそも、特別なマジックをかけない限り、原油はただの黒い液体なのです。この事実を実は産油国自身がいちばん分かっているのではないでしょうか。マジックというのはその液体を使い何かを製造する技術であったり、投機という名のもとにその液体の価値を何倍にも釣り上げさせれる金融工学であったりします。ですから、今のうちに、このマジックをできるだけ長く温存し、自国の繁栄を永続させるため、石油産業の技術を持つ企業に資本参加をしたり、巧みな金融工学を蓄積させた米国の銀行に資本参加したり、あの手この手の戦略を練っているのです。産油国にとって、マネーは今や腐るほどあり、見るのもいやなほど日銭が流れ込んでくる状況です。ここまでくると、やはり、人間本来の欲が出てくるのです。例えばおいしいものが食べたい・・・。美しくなりたい・・・。生活を楽しみたい・・・。そして、やはり究極が長生きしたい・・・とくるわけです。ここに、世界屈指の先端医療産業に食指を伸ばした産油国の意図が見え隠れします。もちろん大きなビジネスになる可能性も秘めていますが、やはり、わらしべ長者のように、ただの黒い液体、「原油」を究極の「不老長寿の薬」とすべく、日々案件を求めてリサーチしているのだと思います。ただ、神戸にとっても、巨大なオイルマネーの存在は、街の活性化、そして医療技術の早期の果実狩りという点で、力強い後ろ盾になることはまちがいないでしょう。

 結局、インフラ、環境、エネルギーと来て、最後の最後には「バイオ」にホットマネーが流れてきそうですよね。