第一三共はインド最大の製薬会社、ランバクシー・ラボラトリーズを買収する。TOB(株式公開買い付け)で過半の株式を取得する。買収総額は3000億―4000億円程度になる見込み。ランバクシーは世界約50カ国で後発医薬品(ジェネリック医薬品)事業を展開している。日米欧各国は医療費抑制のため、後発薬の普及を促している。第一三共はランバクシーを傘下に収め、世界規模で需要の広がる後発薬市場に本格参入する。
11日午後、発表する。ランバクシーはインド・ムンバイ証券取引所などに上場しており、第一三共はTOBで50%超の株式を取得する。ランバクシーの2007年12月期の売上高は約1800億円。買収により第一三共の連結売上高は1兆円を超え、武田薬品工業に次ぐ国内2位に浮上する。
☆最大級の後発薬 沢井など38社承認取得 (6・5日経)
沢井製薬や東和薬品など後発医薬品大手は7月にも過去最大級の後発薬を発売する。日本で売られている医療用医薬品で販売額が最も多い高血圧治療剤「アムロジピン」(成分名)の後発薬で、すでに38社が厚生労働省から製造販売承認を取得した。各社はアレルギー治療剤などの後発薬も相次ぎ投入する計画で、後発薬普及に向けての試金石になりそうだ。
アムロジピンは米ファイザーと大日本住友製薬が現在販売。年間売上高は合計2000億円で、日本で売られている医療用医薬品で最も多い。3月に特許が切れており、沢井など後発薬大手のほか、新薬メーカーの後発薬子会社などが一斉に後発薬を発売する見通しだ。
さぁ、第一三共が大きな勝負に出てきました。私は今後のバイオ業界の要は抗体医薬と後発薬の2本柱だと思っていますので、今回の第一三共の企業戦略は当たると見ています。
というのも、沢井製薬を初めとする後発医薬品大手が7月にも過去最大級の後発薬を発売することが決まっていて、今のタイミングで参入しなければ、確実にパイは奪われると思われるからです。
武田薬品、エーザイ、アステラスが軒並み欧米のベンチャーを傘下におさめ、そののれん代などで身動きが取りづらくなっている隙に、新たな利益の源泉を探し求めていた第一三共が後発薬の本場、インドのそれも一番大きな製薬会社を買収するという意味・・・。これは、非常に今後のバイオ業界の再編にも影響を与える大きな事件だと思います。なんといってもこれで名実ともに先発薬メーカーと後発薬メーカーの垣根が崩れるわけですから・・・。それから、第一三共は、販路を世界中に広げることが可能になり、一気に勝ち組へ躍り出ることも可能になってきました。相次ぐ先発薬の特許切れを受け、発想をうまく切り替え、ライバルの布陣へ殴り込みをかけるこの決断はご立派だといえますよね。
現在、イスラエルの後発薬メーカーなど、海外の有力どころが続々と日本市場への参入を果たしています。国の政策により、後発薬に光が当たることが分かっていながら、大手製薬会社がまだなんの手も打てていないのがそもそも不思議でした。日本人は無類のお薬好き。海外勢にとっては舌なめずりせざるをえない有望市場なのです。今後、バイオ業界は大荒れとなること必至です。各企業の動向に要注目ですね。