☆三井物産、豪社とファンド 新興国インフラに投資(6・8日経)

 三井物産はオーストラリアの金融大手と組み、新興国のインフラを投資対象とするファンドを設立する。1200億円の資金規模を想定、三井物産は50億円を出資し、ファンドの資産運用会社も主導する。みずほコーポレート銀行も出資する。アジアなどの新興国では経済成長に伴い、電力や交通網などインフラ整備が加速しており、収益機会が大きいと判断した。

 インフラファンドは世界で10兆円規模の投資残高があるとみられるが、先進国を対象とするのが大半で、新興国への特化型は珍しい。発電所など既に稼働し、安定収益を生んでいる物件に投資を限定。年率15%以上の利回りを見込む。


☆三井物産、国内農業支援事業で新組織 ITで履歴追跡など(6・5日経)

 三井物産は国内農業支援の新事業に乗り出す。社内横断的な新組織を発足させ、IT(情報技術)を駆使した農作物の生産・流通履歴の追跡や農家経営の効率化などを後押しする。商社の食料事業はこれまで海外からの穀物輸入が中心だった。「食の安全」や食料自給率向上への関心が高まる中、関連サービスの需要を開拓する。

 物流本部内に「アグリフードビジネス戦略室」を新設した。食料リテールや情報産業、肥料を取り扱う化学品など営業各部門から計13人を配置した。


 以前、「三井物産の戦略」という記事の中で、ブラジルでの農業参入について取り上げました。大豆やトウモロコシがこれほど高騰する前に土地を確保し、生産・輸出まで関わる一大モデルを築き上げた三井物産の戦略は見事当たりましたね。本日出たニュース、新興国でのインフラ投資も実はこの農業事業と無関係ではないと思うのです。新興国に無尽蔵に眠るあらゆる資源・・・。この中にはもちろん、これまであまり注目されていなかった「食資源」も含まれます。そして、実際、生産・輸送・輸出まで農業に携わっていく中で、恐らく、インフラの不備がどれだけビジネスをやりにくくさせるかを肌で感じたのでしょう。大規模農業にはいまや、驚くほど水、電気が必要であり、輸送の段階でしっかりとした道路も必要、そして輸出の段階で空港・港湾設備も必要になってきます。ブラジルではまだましでしょうが、これから発展が見込まれるブラジル以外のチリなどの南米諸国、そしてアフリカなどはインフラの不備が産業のビジネスモデルを阻んでいるケースが多々あるのです。そして、なんといっても、インフラ投資に貢献することで、資源ナショナリズムの進む国家当局、現地住民に認められ、ビジネスが確立しやすくなるというメリットも出てくるでしょう。なかなか戦略に磨きをかけていますよね。

 さらに、世界に進出するだけではなく、国内農業支援にも三井物産は照準を定めてきました。日本の農業は、やり方によれば、これからどんどん伸びる未開拓ゾーンでもあるのです。大手商社がかかわり、活性化させることで、日本の農業に競争力をつけ、工業品だけではなく、農産物も堂々と胸のはれる輸出品にできれば、日本の国力も増すのになぁと思います。まぁ、その前に、自給率をなんとかしなければ(汗)・・・。ですけどね。