大和ハウス工業は30日、50%強を出資するエネサーブに対し6月10日から7月22日までTOB(株式公開買い付け)を実施し完全子会社化すると発表した。1株609円で2016万株の取得を目指す。意思決定の迅速化が狙い。大和ハウスはリチウムイオン電池の開発会社に出資するなどエネルギー事業の強化を続けており、エネサーブとの連携強化で同事業をさらに拡大する。
大和ハウスはエネルギー事業子会社で風力発電や省エネ設備の導入提案などを手掛けている。エネサーブは電力設備の24時間監視などを得意としており、大和ハウスが開発・建築する商業施設などに対する省エネ提案でシナジー効果が期待できる。投資額は122億円となる見通し。
大和ハウスは07年に第三者割当増資の引き受けに加え、TOBによりエネサーブ株の過半数を取得し、連結子会社としていた。エネサーブの2位以下の大株主は外資系機関投資家が大部分を占めている。エネサーブは東証1部と大証ヘラクレスに上場しているが、上場廃止となる見込み。
☆シャープ、慶大発VBと住宅用蓄電池を共同開発(5・26日経)
シャープは26日、慶応大学発ベンチャーで大和ハウス工業などが出資するエリーパワー(東京・千代田)と住宅向けなどの蓄電池を共同開発すると発表した。蓄電容量の大きいリチウムイオン電池の量産技術確立を目指す。シャープが強みを持つ太陽電池と組み合わせ、家庭用の電力を太陽光発電だけで賄う技術を開発する狙い。
エリーパワーが4月に実施した第3者割当増資をシャープが6億円で引き受けた。増資後の出資比率はシャープが32.1%で、以前から株主だった大和ハウスグループと大日本印刷と同率で並んだ。シャープは役員も派遣する。
大和ハウスの動きが加速してきました。エネサーブにTOBし、完全子会社化です。サブプライム問題で地盤沈下気味の不動産事業に付加価値をつけるべく、環境事業を新たな収益の柱と位置づける戦略がより鮮明となった感じですね。
大和ハウスが有望と考え強化する事業は商業施設への省エネ指南。小型商業施設の建築・運営部門が売上高の3割近くを占める同社にとって、取引先への省エネ指南は格好のビジネスチャンスとなります。なんせ、このご時勢、売り込まなくても向こうから食いついてくるのではないでしょうか。この分野では大和ハウスはイーキュービックというベンチャーと組んでいます。このベンチャーは「和民」や「つぼ八」といった外食チェーンへのエネルギー設備の運用改善指導など約600店の受注実績がある有望企業。今後も、大手企業が有力ベンチャーと組む事例が相次ぐのではないでしょうか。
そして、いちばんの将来性がある事業が先日シャープが出資したエリーパワーと組んだ住宅用蓄電池部門。この分野は今をときめく太陽光発電にも応用できる最重要プロジェクトとみなしても過言ではないと思います。さらに、この研究がリチウムイオン電池の開発にも応用できれば、すごいことになるでしょう。
今後も、大和ハウスに負けじと、住宅各社が、クリーンエネルギー事業に進出する例が増えてくると思われます。
ますます、業種の枠がなくなりつつありますね。