米メディア大手タイムワーナーは21日、84%の株式を保有する上場CATV子会社のタイムワーナー・ケーブル(TWC)を分離・独立すると正式発表した。年内にTWCから約92億5000万ドル(約9600億円)の特別配当を受け取った上で、TWC株を放出する。
タイムワーナーは映画やテレビ番組供給などコンテンツ事業に集中するほか、不振のネット部門AOLの立て直しに本腰を入れる。加入者数で米2位のTWCは独立した企業として事業運営する。
☆米デルモンテ、ツナ缶事業の売却検討(5・17日経)
米缶詰食品大手のデルモンテ・フーズは16日、同社のツナ缶「スターキスト」ブランドなどを含むシーフード事業について、売却を検討していると発表した。取締役会の承認を待ち、具体的な可能性について検討する方針。
シーフード部門は近年、ツナなど原材料の値上がりで採算が悪化。業績の重しとして株主などから切り離しを求める声が高まっていた。
☆GE、家電部門の売却検討を発表 (5・16日経)
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は16日、冷蔵庫やエアコンなど家電部門の売却を検討していると正式に発表した。売却以外に他社との事業提携、本体からの分離も選択肢。ジェフ・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)は「長期的な成長を遂げるためには事業内容を常に見直す必要がある」とコメントした。
GEの家電事業は年間売上高が約72億ドル(約7500億円)で、従業員は1万3000人。住宅市場の低迷などで業績が伸び悩んでいる。
昨日取り上げた、大企業の資産圧縮の流れに通じるものですが、特に米国の大企業でスピンアウトのラッシュが起きています。前々からキャンベルによるゴディバのトルコ企業への売却、モトローラの携帯電話事業売却と、びっくりするような中核事業の思い切った切り離しがニュースに出ていましたが、私が最近いちばんびっくりしたのは、やはりGEの家電部門の切り離しです。なにしろ、GEの家電部門はアメリカの「ものづくり」の象徴。あのエジソンの精神が息づいている 、まさにGE発祥の魂ともいえる部門。それを売却するということは、まさにそれだけGEが追い詰められていることを意味するのです。
私がGEのほころびに気付いたのはやはり金融事業への、のめり込みが顕著になってきた頃でしょうか。日本でも消費者金融のレイクを傘下に収めた途端、この子会社がグレーゾーン金利問題のあおりでとんでもないどら息子に変身し、結局あわてて売却という結果になってしまいましたね。売却先は新生銀行が有力とのことですが・・・。
結局、GEは今の米国経済の精神を象徴していると思うのです。ものづくりを捨て、金融工学に走ったツケがここにきて、洪水のようにあふれ出てきてしまったのでしょう。
おそらくGEは家電部門まで売却という捨て身の作戦に出て、結局、有望な原子力へ投資資源を集中させる戦略に出てくるかもしれませんね。その時、万全の態勢で迎え撃つ、東芝、そして三菱重工と仏蘭西アレバ連合、そしてGEと組む日立の運命やいかに・・・。
歴史ある家電部門スピンアウトという重い決断をしたGEの覚悟が今後、産業界をどのように揺るがすのか、その先行きから目が離せません。