東レ、帝人、三菱レイヨンの3社は2010年をメドに共同で再生炭素繊維の量産を始める。まず3社の出資で運営会社を設立、航空機などから炭素繊維を回収して、新品より3割以上安い再生品を生産する。年間処理量は1000トンと世界最大規模。世界シェア7割を握る3社が再生事業を通じ低価格品を大量供給する体制を整えることで、強度が高く、軽い炭素繊維がパソコンや家電など幅広い分野で利用されることになる。
炭素繊維は航空機やゴルフクラブなどのスポーツ用品に使われているほか、自動車各社が車体の軽量化に役立つ素材として主要な部品などに採用することを検討している。大手メーカーが回収・再生体制を確立することは、部品・部材のリサイクル率を高めることを求められている自動車メーカーの採用を促す効果もある。
☆トヨタ、北米で値上げ・日産も、原料高などに対応 (5・4日経)
トヨタ自動車は5月に北米で大半の車種のメーカー希望小売価格を引き上げる。通常は年に2回ほど新車の販売価格を見直しているが、原材料の高騰や円高に対応し、臨時に値上げする。日産自動車も引き上げに踏み切った。すでに米国勢も値上げし始めており、低迷する北米市場をさらに冷え込ませる恐れもある。北米依存度の高い日本車メーカーの業績にも影響しそうだ。
北米工場で生産する中型セダン「カムリ」などは今月下旬から価格を引き上げる。ハイブリッド車「プリウス」や小型車「ヤリス(日本名ヴィッツ)」など日本から輸入している車種は5日の船積み分から上げる。
炭素繊維大手の三社がタッグを組むことは実に素晴らしいニュースだと思います。というのも、炭素繊維こそが、将来、高騰する鉄の代替となりうるスーパー繊維だと確信しているからです。鉄鋼に関しては、これだけ世界で寡占化が進めば、もう打つ手は限られてきます。当然、トヨタが北米でプリウス値上げに踏み切る苦渋の決断をしたように、日本が誇る産業に水をさすことは否めません。それが、日本がリードする炭素繊維の使用率を増やすことによって、日本の製品にも価格競争力が出てくるのです。炭素繊維は鉄に比べて重さが4分の1、強度が10倍という夢の素材です。特に、自動車をはじめ、三菱重工が本腰を入れる小型ジェット機事業でも炭素繊維の大いなる需要が見込めます。環境に優しい製品が今、いちばん求められていますからね・・・。
しかし、この鉄に変わる代替機能も、炭素繊維の質の一定化、低コスト生産、量産化のシステムが確立しないことには各企業、採用に踏み切ることができません。そこで世界シェア7割を握る3社がタッグを組んで、量産をすることでビッグビジネスの果実をスピーディーに分配することができるのです。リサイクル網を確立した炭素繊維の出番はもうすぐそこまでやってきました。