アサヒビールは中国山東省に牛乳工場を建設し、今夏にも上海などで自社ブランドの牛乳を発売する。当初は年間350トン、5年後には年間1100トンの販売を目指す。牛乳の消費が伸びる中国で牛の健康や衛生の管理を徹底した高級商品として売り出し、同社ブランドの浸透を目指す。日本の大手企業が中国で牛乳の製販事業を本格的に手がけるのは初めて。
伊藤忠商事と合弁で牛乳を生産する新会社、山東朝日緑源乳業(山東省)を4月に設立。資本金は8億4000万円でアサヒが90%、伊藤忠が10%を出資した。工場は既に建設中で、8月までに完成する見通し。生産能力は年間2000トン超。
☆アサヒビール、ベトナム最大手に出資・アジア市場開拓 (4・25日経)
アサヒビールはベトナムのビール・飲料最大手、サイゴンビールアルコールビバレッジ(SABECO)に出資する方針を固めた。年内にも10%の株式を取得する。出資額は100億円を超える見通し。将来は追加出資する方向で交渉する。アサヒブランド飲料を現地で販売するほか、製造技術を供与する。人口減少で国内市場の大幅な成長が見込めないなか、アジアなど海外市場を開拓する戦略の一環だ。
SABECOはベトナム政府が株式の約9割を保有する国営企業で、同国ビール市場でのシェアは35%程度。2007年度の売上高は7兆7000億ベトナムドン(約500億円)。民営化を進めるためまず海外企業2社に株式を10%ずつ譲渡する方針で、アサヒのほか欧米やアジアのビール・飲料大手数社に提携を打診しているもようだ。アサヒはこの提案に応じる。
以前から注目していたアサヒビール、企業戦略にさらに磨きをかけてきました。中国という巨大消費市場を制したところが世界市場を制するともいえる中、中国の食生活の移り変わり、つまり食の欧米化に的を絞った戦略で攻勢をかけてきました。牛乳というのはやはり飲み始めると毎日の習慣として飲み続ける人が多いですよね。さらに、経済力をつけた家計は主食から贅沢品市場まで進出し、スイーツにはまる人も多くなるでしょう。そうなると、スイーツの材料としての牛乳の需要も膨らんでくるのは必至です。さらに牛乳のみならず、アサヒは丸紅と組んで中国でワインの生産販売にも乗り出しています。当たれば大きいビジネスだと思います。
さらに、アサヒの攻勢は中国だけにとどまりません。ベトナム最大手のビール会社に出資することで未開拓のアジア市場攻略にはずみをつける考えです。さらに、以前にも記事にしましたが、ロシアでのスーパードライ事業が成功すれば、波に乗る新興国パワーで恐ろしいほどの利益が転がり込んでくることになります。
ただ、ロシアも中国もカントリーリスクとしてはかなり怖いものがありますので、その辺のリスク管理は徹底しておく必要があるでしょうね。目のつけどころとしてはなかなかのものがあると思います。
国内の需要が頭打ちになる中、未開拓の市場に果敢に乗り出し、ある程度の生産基盤を確率したところで、外食の出資先、ワタミと組んで、現地の外食市場に攻勢をかければ、さらなる飛躍が望めそうです。