☆サントリー、緑茶飲料で米国参入 (4・21日経)

 サントリーは食品の世界最大手ネスレ(スイス)と提携を拡大し、5月から米国の茶飲料市場に参入する。全米に営業網を持つネスレに、まず看板商品の緑茶「伊右衛門」の独占販売権を与える。人口減で国内飲料市場が飽和する中、健康志向の高まる米国に着目、現地生産や欧州販売も検討する。同社は2003年からネスレのミネラルウオーターを国内で独占販売しており、両社は主力製品の相互供給に踏み込み世界市場を開拓する。

 対象は伊右衛門の煎茶(せんちゃ)とほうじ茶の2種類。伊右衛門の国内の年間販売は約1000億円と、茶飲料で伊藤園の「お~いお茶」に次ぐ。米国では苦みや渋味を抑え、2.5ドル前後(360ミリリットルのガラス瓶入り)で高級スーパーを中心に販売。当面は日本から輸出し、まず年間20億円の売り上げを目指す。


☆伊藤園、「エビアン」を販売・仏ダノンから国内独占権    (3・14日経)

 伊藤園は14日、仏ダノンからミネラルウオーター「エビアン」の国内独占販売権を取得すると発表した。現在、販売権を持つカルピスから4月14日付で引き継ぎ、エビアン全品を輸入して販売する。販売好調なミネラルウオーターを取り込み、これまで緑茶飲料や野菜系飲料に偏った商品を充実させる。

 伊藤園は2002年、カルピスと契約を結び、330ミリリットル、500ミリリットルや1リットルペットボトルのエビアンをスーパーや自社の自動販売機で販売している。今後は新たにガラス瓶の500ミリリットルなども扱う。伊藤忠商事と共同出資でマーケティング会社を4月14日に設立し、飲食店向けなどの販売も強化する。


サントリーと世界最大手のネスレが組んだことは、日本の飲料各社にとって、衝撃的なニュースだと思います。特に、ドル箱の緑茶市場にネスレも参戦するということ、それもサントリーの有力ブランド、「伊右衛門」で勝負するということ、このどちらもが脅威でしょう。特にこれからグローバル展開に磨きをかけようとしていた「生茶」ブランドを持つキリン、緑茶の決定的ブランドのないアサヒなどの焦りが目に見えるようです。

 サントリーがこのところ元気です。プレミアムモルツも好調、さらにトンカツのまい泉を傘下に収めるなど、多角化にも熱心に取り組んでいます。資金の潤沢さと、非上場の強みがここにきてものをいっていますね。上場会社は、どうしても枠にとらわれ、思い切った戦略を機動的に行うことができない場合があります。さらに、このところの株安で、時価総額がかなりふっとび、買収の脅威にもさらされて、萎縮してしまった感があります。

 その好例が伊藤園。国内での収益が頭打ちとなり、「おーいお茶」や「充実野菜」に依存していた戦略を転換、ダノンから「エビアン」の国内独占権を得てミネラルウォーター市場に参戦です。

 さあ、混戦著しい飲料業界に、外資の巨人、「ネスレ」と「ダノン」の顔が、見え隠れし出しましたね。アサヒがカゴメを傘下に収めたような再編劇の第2幕がもうすぐそこまでやってきているのかもしれません。

 さらに、サントリーとネスレのさらなるタッグが進みそうな気配もします。今後の展開に要注意です。