☆トヨタ、営業利益2割減へ・今期、円高や米景気減速響(4・17日経)

 トヨタ自動車の2009年3月期(米国会計基準)は、本業のもうけを示す連結営業利益が1兆7000億―1兆8000億円程度にとどまり、前期推定(2兆3000億円弱)から約2割減る公算が大きくなった。急激な円高で輸出採算が悪化するうえ、最大市場の米国の販売も振るわない。日本最大の製造業が減益に転じることは、日本企業が置かれた収益環境の悪化を象徴する。

 今期の売上高は26兆円と、ほぼ前期並みにとどまりそう。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で個人消費が冷え込んでいる北米で、販売苦戦を強いられそうだ。


☆日野自、米工場を閉鎖・2拠点に集約、日本メーカーで初(4・17日経)

 国内トラック最大手の日野自動車は米カリフォルニア州の工場を閉鎖する。北米に3つあるトラック工場を2つに集約。景気減速で北米の商用車需要は急減しており、余剰な生産能力を絞り込む。日本の自動車メーカーが北米の組み立て工場を閉鎖するのは初めて。北米ではトヨタ自動車や米大手が減産に動いているが、販売低迷が長引けば工場閉鎖が続く可能性もある。

 日野自は北米で米カリフォルニア州、ウエストバージニア州、カナダ・オンタリオ州に3つの工場を持つ。7月からカリフォルニアの生産を停止し、ウエストバージニア工場に移管する。これにより同社の北米でのトラック生産能力は年間9500台から4500台に半減する。


☆新日鉄とミタル、提携強化で最終合意(4・17日経)

 新日本製鉄とアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)は16日、提携強化で最終合意したと発表した。米国インディアナ州の自動車用鋼板合弁に新工場棟を建設、2010年中に年産能力を約100万トンに倍増する。投資額は2億4000万ドル(約240億円)。ミタルは欧州での技術提携を世界に広げることを要請していたが、今回は従来通り欧州に限定した。

 ミタルが新日鉄の提携先だった旧アルセロールを買収したことを受け、両社は06年半ばに提携交渉を始めた。07年7月には米国での生産増強などで両社トップが合意、提携強化の覚書を交わした。しかし、その後、新工場棟の建設費用の高騰などのため最終合意がずれ込んでいた。

 新工場棟は両社が折半出資する自動車用鋼板生産、販売の「I/Nコート」の敷地内に建設する。増強に伴い同合弁を増資するが、出資比率は変えない。新日鉄の投資負担は約120億円。鋼板の原板はミタルの現地製鉄所から調達する。トヨタ自動車など主に日系自動車メーカーの北米工場に供給する。


 トヨタの成長減速が鮮明となってきました。特に、北米のあらゆる州に工場を配置してきたトヨタにとって、北米全体が消費減速に陥ることは想定外の出来事だったでしょう。アメリカ大陸というひとつのかごに盛ってしまったタマゴは割れる時も一緒。頼みの綱である新興国への投資がまだまだ手薄だったトヨタがここにきてあわてていますね。グループの日野自動車も米工場の閉鎖を進め2拠点に集約するという効率化に走り出しました。日系の自動車メーカーが北米の組み立て工場を閉鎖するのは初めてとのこと。北米での成長に限界が来てしまったことの象徴です。

 今回の事態は自動車メーカーならずとも、鉄鋼業界にまで影響を及ぼすことは必至です。なんといっても、一番のお得意様が生産を絞り始めた訳ですから、ますます、限られたパイを世界中の鉄鋼メーカーで奪い合う構図が鮮明になってきたわけです。驚くべき原材料高を吸収するため値上げ要求を是非とも申し入れたい自動車業界のトップメーカーがこの有様では、当然交渉は難しくなるでしょう。

 そしてやはり、買収されるよりかは提携強化。新日鉄とミタルが最終合意です。疲弊する日系自動車メーカーの北米工場にタッグを組んで鋼板を供給することで効率化が見込めるというわけですね。恐らく現在は欧州に限定されている技術提携、なし崩し的にアジア、アフリカ、南米とゆくゆくは広げていかざるをえない状況に追い込まれるのではないでしょうか。円高に苦しめられ、株安で時価総額は下がり、その上この原材料高。日本の製造業、輸出産業、抜き差しならぬ状況となってきたようです。