ヤクルト本社は11日、ベトナムのホーチミン市で乳酸菌飲料「ヤクルト」の販売事業を本格的に始めたと発表した。2008年末までに販売員「ヤクルトレディ」を現在の25人から90人に、配達センターを1つから4つに増やす。宅配だけでなく、スーパーなど店頭でも販売し、08年に1億5000万円規模の売り上げを目指す。
ホーチミン市郊外に1日あたり7万3000本を生産できる工場が稼働し、現地での供給体制が整ったため本格販売に乗り出す。当面は65ミリリットル入りの製品を扱い、08年は1日平均で1万8000本を販売する考えだ。周辺都市での販売も順次始める。
07年9月から、仏ダノングループと合弁の現地法人がインドネシアからヤクルトを輸入して先行販売し、現地での知名度アップに努めてきた。
☆アサヒ、ロシアでビール委託生産・売価を半額に (3・14日経)
アサヒビールは13日、ロシアのビール最大手バルチカ(サンクトペテルブルク)に主力商品「スーパードライ」の生産を委託すると発表した。バルチカは4月から本社工場で順次、タル、瓶、缶の商品を製造し、ロシア西部と周辺国11カ国で販売する。現在の輸出から生産委託に切り替えて売価を半分に引き下げ、ビール需要が伸びる同国での拡販を狙う。
アサヒはこれまでロシア西部向けには、ライセンス契約先のチェコのビール会社が生産した商品を輸出している。ロシアは輸入ビールへの関税が高く、現地での委託生産に切り替えることで、価格を500ミリリットル缶で45ルーブル(約190円)と現在の半分にできる。
このところ、飲料各社の新興国シフトの動きも目につくようになってきました。なんといっても人の数が違いますからね。それに、飲料の場合、一度気に入ったら、毎日習慣づけて飲む場合が多いですから、現地に根付いた場合のマーケットの大きさの違いはすごいものがあると思います。ヤクルトはベトナムの他に、もちろん、有望市場である中国向けも強化しています。現在の1日当たりの販売数は66万本で日本国内の約5分の1に当たるそうです。まだまだ伸びしろはありそうですね。4月からは青島市でも販売をはじめ、ゆくゆくは、中国全土に販路を広げるつもりでしょうね。新興国では消費者層に厚みが出てきて、健康志向も高まっています。眠れる潜在マーケットを発掘することであの小さなヤクルトのパックが巨額マネーを生み出す源泉となることも夢ではありません。
アサヒビールはターゲットをロシアに向けましたね。これはいい目のつけどころだと思います。現地での委託生産に切り替えることで十分現地で競争できる価格にすることができ、お酒の大好きなロシア人に受け入れられれば、みるみるうちに巨大マーケットが誕生するでしょう。
また、富裕者層が多いので、日本のように発泡酒、第3のビールと知恵を絞らなくても、スーパードライ1つで勝負できるのが魅力ですよね。ビールの場合も一度気に入ると同じ銘柄を飲み続ける傾向があるので、アサヒのロシア進出というこの決断は先行者メリットとして、ライバルに差をつける絶好のチャンスかもしれません。
現在の日本の飲料業界は新商品を限られたパイの中で熾烈に奪い合う、非常に効率の悪い市場となっています。他の食品会社のように、飲料業界も、これからどんどん海外、特に人口の多い新興市場へと戦略をシフトせざるをえなくなってくるでしょう。今後も各企業がどの国に戦略をシフトさせてくるかが、見ものですよね。