☆ワタミ、アサヒビールの出資受け入れ発表 (3・10日経NET)

 ワタミは10日、2009年3月末までにアサヒビールから4%程度の出資を受け入れると発表した。国内店舗では関係が深いサントリーのビール系飲料のみを販売しているが、出資をきっかけに4月から居酒屋「わたみん家」で扱うビール系飲料を「スーパードライ」などアサヒの商品に切り替える。わたみん家を運営する子会社にはアサヒからの監査役も招く。

 わたみん家の店舗数は125店でワタミの外食店の約2割を占め、ワタミの店舗で販売するビール系飲料全体の20%程度がアサヒに切り替わる見通し。わたみん家ではワインもアサヒの商品のみにし、ウイスキーや焼酎でもアサヒ商品の販売を始める。「和民」など他の店舗では引き続きサントリーのビール系飲料に限定して販売する。

 ワタミは創業時から取引関係にあるサントリーも5%を出資していることなどから、他のビール会社のビールなどを扱わない姿勢を貫いてきた。ただ、ビールで最大のシェアを持つスーパードライを求める来店客も多いことから、アサヒとの取引開始を決めた。


☆アサヒ、ワタミに4%程度出資へ・外食向け販路拡大(3・10日経NET)

 アサヒビールは居酒屋大手のワタミに出資する。2009年3月末までにワタミの発行済み株式の4%程度を市場で買い付ける。ワタミは同社に5%を出資するサントリーのビール系飲料のみを販売してきたが、4月から一部店舗でアサヒの商品に切り替える。ビール業界では市場が縮小する中、外食チェーンに出資し、販売量の維持を目指す動きが増えている。

 他の大株主に変動がなければ、アサヒは第3位のサントリーに次ぐ株主となる見込み。現在の株価で試算すると、取得額は27億円程度となる。



 アサヒが攻勢を強めてきました。キリンの大型買収が続き、アサヒの次の一手が注目されていましたが、次はワタミときましたか・・・。

 私は今回の出資の目的は、外食向け販路拡大はもちろんですが、ワタミの農業事業に目をつけたものと考えています。国内事業が伸び悩む中、世界中で農産物の値上がりも進み、「食資源」の争奪戦は避けられぬ様相を極めています。ただ、中国の富裕層が日本の野菜や果物を好んで食べていることからも分かるように、安心・安全なものを求め、世界の新富裕層、そして新たな中流層が狭い市場の中でひしめき合っている状態だといっていいと思います。

 そうした中、キリンはメルシャン、そしてオーストラリアの乳業会社と立て続けに「食」ビジネスの要を抑えにかかっています。アサヒも負けじとカゴメと資本提携をしましたよね。このカゴメも実は農業に力を入れているのです。また、アサヒと関係の深い三井グループの中核、三井物産も農業を重要な資源ととらえ、戦略を強化しています。私はアサヒの中国での牛乳事業やワイン事業に将来性を感じていますが、ワインなんかは、仮にワタミが中国に進出した場合、メニューに取り入れることが可能になりますよね。

 食品企業の動きがここにきてまた活発になってきたようですね。今回ワタミを取られた形になったサントリー。非上場といえども、力はあります。キリンもさらなるM&Aを模索していそうですね。サッポロは今、スティール問題で足をひっぱられている感がありますね。食品業界のM&Aが外食業界にまで浸食してきたのが興味深いです。今後も、業種の枠を超えた、「食」がキーワードの再編劇が激しくなりそうな気配です。