新日本石油は太陽の光を使って発電する家庭用太陽電池の販売に参入する。太陽電池大手の三洋電機と提携して製品を仕入れ、石油製品の全国販売網を通じて2008年度にも発売する。新日石は三洋と燃料電池事業で組んでおり、太陽電池に協力を拡大。ガソリンなど石油製品市場が縮小する中、環境負荷が小さい新エネルギー事業の二本柱として太陽電池と燃料電池を育成する。
全国に販売網を持つ異業種の参入により、太陽電池の市場拡大に弾みがつきそうだ。
太陽電池関連でまた新たな事業提携です。やはり、新日本石油も三洋の燃料電池事業のみならず、本丸の太陽電池事業にまで手を伸ばしてきましたね。このように、提携の分野が拡大したり、事業提携が資本提携に結び付く例は今後もどんどん出てきそうです。
今回の新日本石油の参入で、石油元売り会社が軒並み新エネルギーである太陽電池事業へ戦略を強化していることが浮き彫りとなりました。ここで重要な役割を担ってくるのが他でもないオイルマネーの存在です。
1バレル102ドルという前代未聞の高値をつけた原油価格。しかし、この原油の高騰は産油国にとって決していいことづくめなわけではなく、代替エネルギーの開発機運も高めてしまう結果となりました。頭のいい産油国は、現在の原油高を千載一遇のチャンスと捕らえ、次世代エネルギーの最有力候補、太陽電池の開発にしのぎをけずっているのです。なんといっても、産油国にとって太陽は実は石油以上に無尽蔵の資源ですからね。開発費用に糸目をつけない戦略で産油国同士が優秀な技術を持つ企業の誘致合戦をしている状態です。
そんな中、日本企業と産油国同士でもいくつかのグループに分かれてきましたね。まずは40年という長い歴史を誇るアブダビとコスモ石油。こちらは資本関係も鉄板ですよね。現にプロジェクトは進んでいますよ。ムバダラ開発と共同で太陽熱発電装置の実証機を建設する予定です。そして、今回私が注目したいのは、今回三洋とタッグを組んだ新日本石油がコスモ石油と提携している点です。このプロジェクトに新日本石油も加わるようなことになれば面白くなりそうですね。しかし、アブダビには太陽電池最大手、シャープも進出予定。アブダビの超巨大プロジェクトにどの企業がどのように係わっていくのか・・・。各企業にとっては底知れぬチャンスが眠っていることになるのです。
それからもうひとつ気になるのがアブダビのライバル、サウジの動向です。こちらも密かに策を練っているはずです。近いうちにアラムコによる昭和シェルへの追加出資、あるのではないでしょうか。なんといってもこの昭和シェルも太陽電池の開発を強化している最中ですからね。それもこちらは、シリコンを使わない化合物系原料を薄膜に使う方式です。豊富な資金力や世界の消費国との太いパイプを持つアラムコと関係を強化すれば、こちらもアブダビ陣営にとって、思わぬ脅威となること間違いなしです。
太陽電池としては、この他にも大穴の色素増感型の開発に拍車がかかっていて、関連株の藤森工業は連日のストップ高ですよね。ということは、新規参入者でも、技術さえ確かで、量産化にいち早くメドをつけた陣営が太陽電池の分野でも標準を取ることが可能ということになるのです。そして、この太陽電池、オイルマネーがからんでくることもあるので、いきなり世界市場を網羅するビジネスとなりえるのです。各企業の目の色が変わるのも無理はありませんよね。さぁ、最大手のシャープも攻勢を強めるでしょう。その時、ドバイを後ろ盾に持つソニーはどう係わっていくのか・・・。なんだか、TVゲームよりも面白い展開になってきましたよ。