大阪北部を地盤とする池田銀行と三菱東京UFJファイナンシャルグループ傘下の泉州銀行は22日、経営統合に向けた協議を開始すると発表した。持ち株会社を設立し、事業基盤の拡大で競争力を向上させる狙い。三菱UFJは両行の統合に賛同を表明した。統合後の預金残高は約3兆9661億円(単純合算、2007年9月末現在)で、全国の地銀中17位となる見込みという。
池田銀は同日、三菱東京UFJ銀行を引受先とする優先株を発行し、約300億円を調達すると発表した。泉州銀との統合を前に自己資本を充実させる。
優先株の発行価格は1株あたり5000円で、600万株を発行する。払込日は3月28日。
☆地銀再編、改革加速へ・大都市圏にも波及(2・22日経NET)
地方銀行の再編・改革が加速する兆しが出てきた。大阪を営業基盤とする池田銀行と泉州銀行が経営統合で大筋合意。これまで再編とは縁遠かった大都市圏の地銀も昨秋の郵政民営化などに背中を押され、合従連衡へと動き出した。国内外の投資ファンドが相次ぎ大株主になったことも判明。一部では経営効率向上を求め始めた。「一国一城のあるじ」として大手銀に比べて危機感が薄かった地銀業界も変わる可能性が出てきた。
経営統合の検討を進めている池田銀行と泉州銀行は22日、共同持ち株会社を2009年春をめどに設立すると正式発表する。これまでの地銀再編は経営体力の弱いところが大手地銀の傘下に入る構図だったが、経営が比較的安定している大都市圏の地銀にも再編の波が押し寄せてきた。
今回の再編のキーワードは、ゆうちょ銀行と金融商品取引法――。ある大手銀行幹部はこう解説する。昨年10月の郵政民営化で地銀にとって巨大な敵が出現。リテール(小口金融)分野での競争が激しくなった。
地方銀行の再編がここにきて加速しそうな兆しです。池田銀行と泉州銀行。これは地銀の中でも優良組の統合ですよね。昨日取り上げたミスドとモスの組み合わせのように単独でも十分生き残っていけそうな銀行が統合。しかしこれは、逆にいえばそれだけ地銀をとりまく環境が激変してきていることも意味します。
例えば新規参入組のインターネット銀行。特にイオン銀行、住信SBI、ソニ-銀行といった私たちになじみのある銀行が着実に残高を増やし、他銀行の牙城を崩しています。ブランド力が浸透しているイオンやソニーの銀行として親しみを持てるところと高金利のキャンペーンを行っているところが預金者の支持を得たのでしょう。ネットではこれらの新銀行に、店舗ではゆうちょ銀行やセブン銀行にパイを奪われた形になったのがこの地方銀行といえるのではないでしょうか。例えば泉州銀行。地方銀行の中ではかなり革新的な経営体制を取っていて、ダイレクト支店という電話とネット専用の銀行を何年か前に作り、店舗よりも高金利で多数の預金を獲得していました。しかし1年もの定期預金金利を例にとれば、この新規参入組のキャンペーン金利の方がダイレクト支店の金利を上回る状態が続いていました。
さらに地方銀行が主に融資する地方の中小企業が今苦しんでいます。改正建築基準法、グレーゾーン金利撤廃などでの締め付けも一因でしょう。さらに今回の餃子事件で地元の飲食店や小規模スーパーなども疲弊するでしょう。とにかく地方銀行を取り巻く環境は日に日に悪くなっていく印象です。
今回の統合で池田・泉州連合は近畿で京都銀行に次ぐ第2位の規模となります。近畿の他の地銀の再編機運を刺激するのは間違いなさそうですよね。今後もあっというような組み合わせの統合が次々と起こる予感がします。