☆三菱レイヨン・日東電工、シンガポール政府と水処理技術開発   (2・19日経)

 三菱レイヨンは18日、子会社の三菱レイヨン・エンジニアリング(東京・港)と日東電工がシンガポール政府の公益事業を担当するPUBと排水の再利用技術を共同開発することで合意したと発表した。日本企業側が水処理膜に関連した技術を提供。PUBと組み、水処理プラントの運営管理技術も開発する。

 両社は昨年、米国で水処理技術の開発会社を設立するなど水処理関連事業で提携している。両社はシンガポール政府への技術協力を機に同国での受注拡大を狙う。


☆東レサウジで単独受注(12・11ビジネスアイ)

東レは10日、サウジアラビアの大型海水淡水化プラント向けの逆浸透(RO)膜納入を単独受注したと発表した。東レは今回の大型受注を追い風に、淡水化事業が活発化している中東などで拡販。世界的な水不足から年率8%以上で成長するRO膜市場で、世界シェアを2割弱から2010年には30%へ拡大を目指す。
 受注したのは、紅海沿岸の同国第2の都市、ジェッダ市南方のシュアイバ工業地区に建設される淡水化プラント。韓国の斗山重工業が09年の稼働予定で建設中。事業規模は約200億円で、1日当たりの造水量は15万立方メートル。東レは数年間にわたり、RO膜の納入やメンテナンスなどを請け負う契約を結んだが、受注額などの詳細は公表しない。
 サウジアラビアは世界最大の海水淡水化市場で、年間の造水量は年間12・4億立方メートル(05年)。その8割強は、豊富な原油を炊いて海水蒸発するタイプ。これに対しRO法は、特殊膜を傘状に巻き筒に納めたフィルター=写真=に、電力で海水を高圧で流し込み、真水と高塩分濃度水に分離する方式だ。環境問題や原油の高騰から、RO法による淡水化プラントの採用が広がっている。
 東レは今年度、日米のRO工場に併せて70億円を投資し、生産能力を1・8倍に引き上げている。


今、産油国が石油以上に喉から手が出るほど欲しがっているのが実は「水」なのです。水は究極の資源であり命の源。中国で大問題になっている環境問題にしても、世界に共通する食糧不足、資源不足にしても、水なしでその解決はありえないのです。農業にも、鉱物探査にしても、驚くべき量の水が必要となるからです。

 そこで水処理技術に強みを持つ日本の企業の出番が出てくるわけです。三菱レイヨンと日東電工がシンガポール政府とタッグを組み事業を強化。また、東レはサウジ海水淡水化事業でRO膜大型受注という快挙。おそらくこれに触発されたサウジ以外の産油国も今後、水処理技術を持つ企業に熱い視線を浴びせることは必至です。さらに、北京オリンピックで一刻も早く環境問題を解決したい中国も水問題抜きでこの解決はありえません。下水処理施設の整備も今後本格化するでしょう。

 繊維会社がこの分野に関して強いのは精密濾過(ろか)膜(MF膜)や限外濾過膜(UF膜)、逆浸透膜(RO膜)などの水処理用膜が水処理技術には欠かせないからです。これは浄水器の開発を進めてきた繊維会社の技術応用の見せどころですよね。中でも海水淡水化に使われるRO膜のメーカーは今後需要が急拡大しそうな勢いです。

 中東や中国、インドの水関連インフラはまだまだ伸びる余地があります。環境問題がクローズアップされる中、時流に乗る有望分野だといえるのではないでしょうか。