☆米クライスラー、車種半減か・WSJ電子版報道 (2・8日経NET)
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は7日、経営再建中の米自動車大手クライスラーが経費削減のため、米国で販売する車種をほぼ半減させ、同社の車を扱うディーラーも大幅に減らす計画を進める、と報じた。同社幹部が最近の会議でディーラーに説明したという。 同紙によると、クライスラー幹部はクライスラー、ジープなど現在の3ブランド計約30車種を、今後数年間で15車種程度に減らす方針を示した。約3600のディーラーも統合などで縮小する。 原油高や米景気の減速で大幅な販売増は見込めないため、事業を縮小して効率化を図る。 経営不振のクライスラーは2007年に米投資ファンドのサーベラスがドイツのダイムラーから買収、大幅な人員削減などでリストラを急いでいるが、07年の損失も約16億ドル(約1700億円)に達したとされる。
☆米クライスラーが北米4工場で操業停止、部品大手の破綻影響 (2・5日経NET)
米自動車大手のクライスラーは4日、北米の完成車4工場の操業を同日付で停止したと発表した。主要部品を調達する部品大手のプラステック・エンジニアード・プロダクツ(ミシガン州)が1日に連邦破産法11条の適用を申請して経営破綻した影響を受けた。
操業を停止したのはイリノイ、デラウェア、ミシガン、オハイオ各州の完成車工場。クライスラーは北米に13の完成車工場を持つ。クライスラーが2日に連邦破産裁判所に届け出た書類によると、プラステックの経営破綻の影響は13工場すべてにおよぶ可能性があるとしている。ただ、クライスラーは部品メーカーから生産機材を運び出して生産することも検討中という。
ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターもプラステック製部品を使用するが、生産面での影響はないという。
米クライスラーが深刻な危機に陥っています。ただでさえ原油高の影響を受け需要がハイブリッドなど省エネカーにシフトしている上にこのサブプライムショック。中・低所得者層は車の買い替えを先延ばしにするでしょうし、家計が破綻してしまって自動車ローンも延滞してしまう人も増加していることでしょう。さらに富裕者層も株安と金融業界の大リストラを受け傷を負っています。当然、車の購入は見送りますし、さほど傷を受けていなかった人達でも省エネカーを揃えた日本車にシフトする可能性が高くなっています。
ダイムラーから見放され、サーベラスの支援を仰いだのはいいが、そのサーベラス自体がこのサブプライムショックの煽りでかなり危ないとの噂も聞きますね。さらに追い打ちをかけるように、主要部品を調達している大手の部品会社が破綻し、4工場が操業停止と、暗いトンネルの中に迷い込んだような状況でしょう。
このクライスラーといい、金融子会社がサブプライムで大損し、復活の大きな妨げとなっているGMといい、今、アメリカの自動車業界は存亡の危機といっても過言ではないでしょう。燃費の良さを追求したラインナップを誇る日本車でも米国での不振に喘いでいるのですから、これは大変な事になりそうです。
自動車業界といえばアメリカの製造業の要。ドル安の恩恵をいくら受けるとはいえ、省エネカーの開発をもっともっと進めてBRICSの富裕層に十分訴求する車を作らないことには復活のチャンスは巡ってこないでしょう。BRICSの富裕層はお金に糸目をつけませんし、二輪から卒業した新消費者層だって、タタの激安カ-やスズキに取られてしまいます。中途半端な車はどこにも受け入れられません。
アメリカは国の威信にかけても自動車業界を守ろうとするでしょうが、サブプライムの火消しに追われて、そっちの方までなかなか目配りがいっていないのも現状。一昔前の存在感が嘘のような状況です。
今後のアメリカ自動車業界、そして、再編の動きに要注目です。