日本たばこ産業(JT)と日清食品、加ト吉は6日、3社による冷凍食品事業の統合計画を解消すると発表した。3社は昨年11月、JTが加ト吉を完全子会社化した後に加ト吉株を日清食品に49%譲渡し、3社の冷凍食品事業の加ト吉への集約で合意していた。中国製冷凍ギョーザの中毒事件は、JTを核とした国内冷食事業の再編計画に大幅な修正を迫る事態に発展した。
同日、都内で記者会見した日清食品の安藤宏基社長は、「中毒事件を受け安全対策などに主導的に取り組むため出資比率を当初予定の49%から過半に引き上げることをJTに打診したが、受け入れられず統合解消を決めた」と述べた。
一方別途、記者会見したJTの木村宏社長は冒頭「輸入冷凍食品を召し上がったお客様に重大な健康被害が及んだことを深くおわびします」と陳謝。そのうえで日清側の提案を拒否した理由を「今回の問題を起こしたのは当社で、出資比率を下げることで問題を前に逃げることはできないと考えた」と述べた。
☆プレナス、「ほっかほっか亭」とのFC解約を正式発表 (2・6日経NET)
持ち帰り弁当店で最大手のプレナスは6日、「ほっかほっか亭」の営業権を管理するほっかほっか亭総本部(東京・港)とのフランチャイズ(FC)契約を解約すると正式に発表した。12日に新ブランド名を公表する。5月15日から九州や東日本など23都道県で新ブランドの弁当店チェーンの運営を始める。
両社は経営手法を巡って対立し、プレナスは5日までに運営の自主性を認める回答がなかった場合はFC契約を解約すると総本部に通知していた。少なくともプレナス直営の約1000店が新ブランドに移行する。今後、プレナス傘下の残りのFC店約1200店を巡って、総本部側との争奪戦が展開されるとみられる。
「食」の業界が大揺れに揺れています。JTと日清食品の冷凍食品事業統合撤回、プレナスの「ほっかほっか亭」FC解約と、私たちにもなじみのある企業が揺れに揺れていますね。特に私たちの健康やへたすれば命にまでかかわってくるのですから、私たちも「食」の業界についてはもっともっと勉強が必要だと思います。
昨日の友は今日の敵。まさにこの状態ですよね。どちらの事例も一方の不祥事が原因。いわば内部崩壊ですよね。そういえば赤福やミートホープなども内部告発が原因で、内部崩壊しているものがほとんどです。
JTは、ただでさえ「たばこ」関連ということで、健康という概念とは程遠いブランドイメージのところに今回の毒餃子事件。冷凍食品全体に消費者がそっぽを向こうとしている中、JTの冷凍食品事業は大変厳しい雲ゆきとなりそうです。そしてJTが弱っているところにすかさずつけこんできたのが日清食品。日清食品はスティールに買収されそうだった明星食品をホワイトナイトとして傘下に入れるなど、抜け目のない企業ですからね。新会社を自社主導に持ち込みたいという計算が働くのは仕方のないところでしょう。
しかし、JTにもプライドがありました。結局、両社に気まずい空気が流れ、今後は食の再編の中でお互いがお互いを避けるようなことになる可能性もあります。離婚した後の夫婦のように・・・。
ほっかほっか亭の問題も、もとはと言えばプレナス側の不祥事でほっかほっか亭のイメージを損ねたことからFC解約通告へとつながったわけです。しかし、身内の抗争はほんとに見ていてがっかりですね。プレナスの不祥事がある前は、ほっかほっか亭はお袋の味のイメージだったのに・・・。
これで冷凍食品業界の再編の役者も総入れ替えになりそうです。JTは今後、どこと組もうとするでしょうか。
そして、日清食品の戦略は?まだまだ先はみえてきませんが、私は今後、今回の天洋食品騒動に巻き込まれなかった比較的クリーンイメージの残ったニチレイとニッスイも、再編の役者として登場してくるような気がしています。原材料高に加え、危機管理のコストも増え、食の業界の地殻変動はまだまだ続きそうです。