☆日本でファンド融資拡大、金融機関・08年、日経調べ(1・20日経)

 国内外の金融機関が日本で買収ファンド向けの融資を拡大させる。日本経済新聞が実施した調査によると、2008年の計画を示した大手銀行や外国証券など14社は合計で2兆円超の買収融資を用意、07年実績の3倍強に増やす。欧米では信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の影響で金融機関が融資を手控えており、大型のM&A(合併・買収)は事実上ストップ。影響が軽微な日本市場で攻勢をかける。

 調査は銀行、証券、保険、ノンバンクなど45社を対象に昨年12月から1月上旬にかけて実施。36社から回答を得た。08年の買収融資の計画を具体的に答えたみずほコーポレート銀行をはじめとする国内大手銀やゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど14社の数字を合わせると2兆1600億円となった。1000億―2000億円の範囲での回答が多く、一部の外国証券は4000億―5000億円を見込む。


☆野村が首位、M&A助言ランキング・07年日本企業関連(1・5日経NET)

 米トムソンファイナンシャルによると、2007年の日本企業がかかわるM&A(合併・買収)の財務助言業務で、野村証券が金額と件数ベースでともに首位となった。06年に首位だったゴールドマン・サックスは金額ベースで5位に順位を下げた。

 06年に5位だった野村は昨年、全日本空輸による国内ホテルの売却案件などを手掛け、金額ベースでは2位のシティグループを大きく引き離した。シティの日興コーディアルグループの子会社化などを手掛けたGCAも3位と、前回の18位から急浮上した。

 トムソンによると、07年の海外企業による日本企業のM&Aは352億ドルとなり、金額・件数(252件)ともに過去最高を更新した。一方、日本企業による海外企業のM&A案件は同44.7%減の244億ドルとなった。


☆パキスタンの中堅銀行、野村がオマーン銀と共同買収(1・8日経NET)

 野村ホールディングスはオマーンのマスカット銀行などと共同で、パキスタンの中堅銀行サウジパック銀行を1億6000万ドル(約180億円)で買収することを決めた。野村は買収後に、発行済み株式数の1割を保有する。パキスタンはブット元首相の暗殺で政治的に混乱しているが、中長期的に経済は拡大すると期待している。

 マスカット銀や世界銀行グループの国際金融公社と共同で、発行済み株数の68%を買い取る。野村は英現地法人経由で3000万ドルを出資する。


 欧米の大型M&Aの環境がサブプライム余波で大幅に悪化し、新たな活路を求め国内外の金融機関がM&A向け案件融資として日本に照準を定めてきました。三角合併が解禁され、新興国上場企業の時価総額を大幅に下回る優良企業が点在する無防備な国・・・。確かにこの日本でこれから様々な形でのM&Aの嵐が吹くことは避けられない状況です。外資による日本企業の買収、また日本の企業同士の合併、MBO・・・。色々な形でファンドが介在する案件がどんどん出てきそうです。そうした中、今後存在感を示しそうな企業が野村証券です。日本企業がかかわるM&A助言業務でも去年首位となった実績もあり、いざという時に頼れるアドバイザーとして信頼されているようです。確かに野村の戦略はごりっぱという部分があります。例えばこのところ話題沸騰中のサブプライム問題。よくよく考えてみれば、去年の夏、この問題がクローズアップされた当初、いちばんはじめに日本で多額損失を発表したのが野村でしたよね。あとでみずほがもっと多額な損失を発表しましたけど・・・。この時は、「何やってんだ、野村は…」みたいな雰囲気がありましたが、今から思えば鮮やかな撤退でしたよね。野村はあの時、証券を売却して損失を確定させました。結果としてそれが功を奏して、今大多数の金融機関が味わっている評価損拡大の苦しみから逃れられたのです。また野村はアブダビの対日投資のアドバイザーとしても活躍しそうです。オイルマネーの取り込みにも熱心でオマーンの銀行と共同でパキスタンの中堅銀行の買収も手掛けました。また英国の証券会社の買収交渉も進んでいるようですね。日興がシティ系となり、大和がゴールドマンサックス系となり、唯一残った日本独自の証券会社、今、その存在価値が試されようとしています。