☆米金融保証会社、株価が急落・格下げ観測で(1・18日経NET)

 17日の米株式市場で、「モノライン」と呼ばれる金融保証会社の株価が急落した。ムーディーズなど格付け会社が「最上級のトリプルA格付けを引き下げる方向で見直す」としたのを受け、大手のMBIAは前日比31%安、アムバック・ファイナンシャルグループは同51%下げた。

 格付けの見直し理由は、サブプライムローンを組み込んだ有価証券の保証で多額の損失が出ていること。MBIAは先週10億ドルの社債を発行。アムバックも増資を計画中だが、格下げを回避できるかどうかは不透明だ。


☆米メリル、サブプライム評価損1兆2000億円・10―12月(1・18日経)

 米証券大手メリルリンチは17日発表した2007年10―12月期決算で、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題による有価証券の評価損として115億ドル(約1兆2000億円)を計上したことを明らかにした。最終損益は98億3300万ドルの赤字で、7―9月期に続いて2・四半期連続となる。前年同期は23億ドルの黒字だった。

 損失はローン債権を有価証券の形で投資家に転売する債務担保証券(CDO)や住宅ローン担保証券(RMBS)の価格下落分。投資家への販売用や自己投資などで保有していたが、信用市場の混乱で買い手が付かないまま、価値が急落した。ほかにも高リスクのファンドや企業向け融資などで損失が膨らみ、関連損失の合計は150億ドル超になったもようだ。

 メリルリンチは7―9月期にも有価証券の評価損などで約89億ドルを計上している。07年7―12月の半年間の損失額は約240億ドルとなり、証券会社では最大。欧米金融機関でも米大手銀シティグループに次ぐ大きさとなった。


 モノラインショックの恐れについては去年12/19・12/22の記事でも触れていましたが、ついに現実のものとなってきたようです。ここまできてしまうと、もうアメリカの金融は麻痺してしまいます。政府とFRBがタッグを組んでこの窮状を打破しないことには恐ろしい事になってしまいます。モノラインとは分かりやすくいえば同時多発テロの時に再保険の会社が窮地に陥ったように、比較的安い掛け金でありえないことが起きた場合の保証をする企業のことです。しかし、ありえないことが起こってしまい、莫大な保証をこの先負わないといけなくなってしまい、格付けを落とされそうになっているわけです。そしてこのモノラインの格下げが金融機関のさらなる評価損へとつながってしまうわけです。現にメリルリンチは今回10-12月期の決算でこのモノライン関連の評価損を織り込みました。有価証券の評価損とは別にモノライン関連で31億ドル。債務担保証券(CDO)の価格下落に備えて保険契約を結んでいたものが、相手先の支払い能力が低下したため、保険金を契約通りに受け取れないリスクを織り込まざるをえなくなってしまったのです。もちろん今回の場合モノライン各社は資本をかなり増強しないことには救われないでしょう。ただ、この疲弊した企業に出資しようとする金融機関は出てくるのでしょうか。公的資金の注入でもしないことには難しいような気がします。ただ、このモノラインを立て直さないことには住宅ローン証券の流通市場の正常化はありえません。さらにモノラインの格下げはモノライン各社が証券化商品以外に保証している地方債の混乱へと飛び火する恐れがあります。さらに損保ジャパンの損失のように、日本の同業への飛び火も気にかかるところです。リスクがさらに広がる前に早急な政府主導の対策が望まれます。