☆クラフトがMBO、調剤M&Aへ環境整備 (12・7日経NET)

 ジャスダック上場の調剤薬局大手、クラフトは7日、MBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表した。調剤薬局は国の薬価切り下げの影響で経営環境が厳しくなっているため、M&A(合併・買収)による規模拡大を目指している。買収先ののれん代償却負担などが増して、減益傾向が続くとみており、株価に影響されずに積極的にM&Aを仕掛けられる体制を選んだ。
 上場調剤薬局のMBOは11月に表明した阪神調剤薬局に続き2社目。森要社長がMBOのため全額出資で設立したクラフトホールディングスが10日から来年1月28日までTOB(株式公開買い付け)を実施し、クラフトを100%子会社にする方針。クラフトに20%出資するイオンも応じるもよう。イオンは改めてクラフトホールディングスに20%出資する。クラフトは来年4月上旬に上場廃止となる見通し。
 モルガン・スタンレー証券に発行した新株予約権付き社債の買い取りを含めると必要な資金は228億1300万円で、銀行借り入れで賄う。


☆阪神調剤薬局、ファンドのTOB受諾・上場廃止へ(11・11日経NET)

 阪神調剤薬局は投資ファンドからのTOB(株式公開買い付け)の申し出を受け入れる。ファンドが13日から12月26日まで1株400円でTOBを実施。オーナー家の保有株の一部を除く発行済み株式のうち598万株、持ち株比率で75.79%の取得をめざす。阪神調剤薬局は早ければ来年3月にも上場廃止となる見通し。

 TOBを実施するのは投資ファンドのヴァリアント1号投資事業有限責任組合が全額出資するDPホールディングス(東京・千代田、桜井歩身社長)。1株当たりの買い付け価格は、8日までの過去3カ月間の平均株価(233円)に72%のプレミアムを乗せた。成立に必要な資金は約24億円。

 全127店のうち、2005年春以降に40%以上を出店したが、1店舗当たりの利益率が低下。非上場化で大胆な店舗の統廃合などを進める。


☆サンクスJPがMBO(9・26株式新聞)

 九州中北部などでディスカウントストアを展開するサンクスジャパン<7548.Q>(監理ポスト)が100円ストップ高は714円で比例配分。出来高は9100株、659万株超の買い物を残した。

 同社は25日、MBO(経営陣による企業買収)を実施すると発表した。同社社長と副社長が折半出資する「ダイレックス」が1株850円でTOB(株式公開買い付け)を行う。期間は9月26日から11月7日まで。株価はTOB価格にサヤ寄せする展開となった。

 九州地区の人口減少傾向および大都市部への人口集中に伴う商圏人口の縮小並びにドラッグストアを中心とした競合他社の出店攻勢などを受け、取引関係先との友好関係構築に終始する従来の体質を見直し、今までとは異なる新たな事業体制を構築していくことが目的。抜本的な改革を実施した上で、中長期的な企業価値の向上を目指すためには、MBOによる非上場化が必要と判断した。ジャスダック上場は廃止となる見込み。


 MBOの流れが止まりません。MBOとは「マネジメント・バイ・アウト」の略語で会社の経営陣などが事業を続けることを前提に株主から株を買い集めて会社の大株主を兼ねることです。こうして買収した後上場廃止にするケースが多いですね。過去の有名な例としては、すかいらーく、ワールド、キューサイ、東芝セラミックスがあります。このように非上場化して市場から退出してしまえばもう株を買い占められる心配がなくなります。このためMBOは「究極の買収防衛策」と呼ばれます。また経営陣が短期の利益を求めがちな株主の意向を気にせずに思い通りの経営ができるという長所もあります。しかし経営陣が会社の株を買い占めるだけの資金を持っていることは必ずしも多くないので、投資ファンドや銀行の出資で株を買い取る資金を調達するケースも増えてきました。みずほ系の投資ファンド会社、みずほキャピタルパートナーズは総額500億円程度のMBOファンドを9月に作りました。今後3・4年の間に15社程度へ数十億円ずつ投資する計画だそうです。想定する主な投資対象はMBOを進める大企業の非中核子会社、事業承継が必要なオーナー企業、株式非公開化する上場企業、外資系の在日子会社。特にホテルや食品、電子部品などの業界に照準を合わせるとのことです。私個人の意見としては、今後のMBOが起こりうるセクターとしてドラッグストア業界とホームセンター業界をあげたいですね。そしてオーナー色の強いキャッシュリッチ企業がMBOをする事例が今後もどんどん続くような気がします。それにしてもまたイオングループから有力な企業が離れていきましたね。クラフトは今後注目される後発医薬品の販売にも積極的でしたからね。こないだのCFSコーポの件といい、オリジン東秀の件といい、どうもグループが巨大になりすぎ、ほころびが出てきた感がしますね。ちなみにクラフトのTOBの価格は2396円だとのことです。MBOの場合、かなりTOB価格にプレミアムをのせる場合が多いですので、今後の投資戦略としてもMBO関連は要注目となるでしょう。