セブン&アイ・ホールディングスは商業施設の開発事業を本格化する。グループのスーパーや百貨店、外食企業などが持つ出店や改装の機能を3年程度かけて一本化。グループ外の商業施設の運営受託にも乗り出す。地価高騰やまちづくり3法の施行で、出店用地の確保が困難になることが予想されるが、セブン&アイはグループ力を生かし出店を効率化するほか、同事業を新たな収益源に育てる狙い。
2005年に傘下のイトーヨーカ堂と三井物産による共同出資で設立したモール・エスシー開発(東京・港)が事業の中核を担う。ヨーカ堂を核としたショッピングセンター(SC)「アリオ」を5カ所に展開しているが、このほどセブン&アイが同社の増資を引き受け、75%を出資する直接子会社とした。
☆トヨタもモール事業(11・30日経)
トヨタ自動車は29日、横浜市でトヨタ系列の自動車販売店6店舗と飲食・商業施設を併設したショッピングセンター「トレッサ横浜」(08年3月の全館開業時で約220店舗)の竣工式を行った。トヨタが建設するオートモールは岐阜、大阪に続き3ヵ所目で首都圏では初出店となる。竣工式に出席した渡辺捷昭社長は「ショッピングを楽しみながら車を見てもらえる。幅広い層の来店で自動車市場の活性化を期待したい」と挨拶した。
「トレッサ横浜」はトヨタの子会社トヨタオートモールクリエイトが運営し、12月5日に開業する。「クルマと愉しむ豊かな生活」をコンセプトに、トヨタ店やネッツ店などトヨタ各チャネルの販売店とダイハツ販売店が整備工場を併設した形態で出店。各店舗10車種ずつ、計60車種が一同に集う。ショッピングセンターに買い物に来た若者など新規顧客の取り込みを狙う。
このところ、商業施設の開発を新たな収益源とする企業が増えています。イオンはかなり前からですが、最近ではユニクロも参入を表明しましたね。本業の収益が伸び悩む中、商業施設を開発することにより本業にも相乗効果が表れるような戦略を持つ企業が今後もどんどん増えてきそうです。例えばトヨタ。若者のクルマ離れが進み、本業は海外にシフトするような形になり、国内のテコ入れが急務となってきています。飲食・商業施設を自動車販売店に併設することにより、まず家族連れで来てくれるようになりますね。そして滞留時間を伸ばせます。さらにトヨタカードでショッピングをしてもらえます。たくさん、とにかく人を引き付けることにより、その中の何人かでも商談に結び付いたら恩の字ですよね。さらに商業施設の開発に携わることで、自社グループの店舗として好立地の物件を抑えておくことができます。店舗を探しまわる手間が省けますし、不採算店舗の統廃合にも持ってこいです。今後もこの傾向はどんどん広がっていくでしょう。ただ、セブン&アイも参入ということになると、今後、激しい競争の波が商業不動産市場に押し寄せてくること間違いなしですよね。住居用不動産が伸び悩む中、商業用の好立地物件のみの争奪戦が起こり、不動産市場にもひずみが出てくるでしょうね。また、大企業が続々と不動産事業に参入することで、中小の不動産会社の淘汰も進むでしょう。お買い得企業が今めじろ押しですからね。M&Aで中小の不動産会社を傘下に収め、ノウハウを取り入れようとする企業も出てくるでしょう。そして異業種のコラボの店舗も増えてくるに違いありません。さあ、今後どうなっていくのでしょうか。不動産市況とそこから生じる企業の資本提携・業務提携など、大きな変化が起きる予兆がしてきましたね。