日本たばこ産業(JT)と即席めん最大手の日清食品は22日、冷凍食品最大手の加ト吉を共同で買収すると正式に発表した。JTが28日から12月26日までの間、加ト吉の全株式取得を目指し1株710円でTOB(株式公開買い付け)を実施する。全株を取得した場合の買収総額は1091億円となる。JTは加ト吉を100%子会社にした後、来年3月をメドに加ト吉株の49%を日清食品に譲渡する。そのうえでJTと日清食品は両社の冷凍食品事業を加ト吉に移管して統合する。
☆JT、日清に出資も・加ト吉共同買収 (11・22日経)
日本たばこ産業(JT)、日清食品、加ト吉の3社は22日開く取締役会で、JTと日清食品による加ト吉買収で正式合意、同日発表する。TOB(株式公開買い付け)による加ト吉株の買い付け価格は700円強になる見通し。JTは日清食品への出資も検討する。
JT首脳は「日清食品から出資の要請があれば検討する」としており、加ト吉の共同買収をきっかけに、JTと日清食品の資本提携に発展する可能性がある。米投資ファンドのスティール・パートナーズが日清食品の約19%の株式を握る筆頭株主で、同ファンドをけん制する狙いもあるとみられる。
☆加ト吉、外食事業売却へ・中核冷食に資源集中 (11・21日経)
大手冷凍食品メーカーの加ト吉は、外食チェーンなど非中核事業を売却する。本業と相乗効果が期待しづらい分野を選別し、売却先の選定を急ぐ。日本たばこ産業(JT)と即席めん最大手の日清食品が共同で同社を買収する方針を固めたことを受け、冷食事業への経営資源絞り込みを明確にする。買収後、JTは加ト吉を食品部門の中核企業に位置づける考えだ。
加ト吉は現在、居酒屋チェーン「村さ来」を運営する村さ来本社(東京・中央)、英国風パブチェーン「ハブ」を展開するハブなどをグループ企業に持つ。こうした事業は「本業の冷凍食品事業との関連性がなく、相乗効果が期待できない」(加ト吉首脳)との理由から、外部に売却する考えだ。
加ト吉のTOB価格が決まりました。710円は循環取引疑惑で低迷していた株価からみればプレミアムをつけた方だとは思いますが、なんかこういうカリスマオーナーのいる企業がこうして追い詰められている昨今の企業買収を見ているとため息が出てきますね。最近追い詰められた企業、例えば加ト吉、NOVA、赤福、吉兆などを見ていくと、共通するのはブランド力、そして優良不動産を持っていることです。隠れ資産とでもいうのでしょうか・・・。加ト吉もレオマワールドを持っていますしね。今後こういう不動産はどこに行くのでしょうか。ちょっとした見ものですよね。加ト吉は居酒屋チェーンの「村さ来」も運営していましたよね。ここはどこが取るのでしょうか。欲しい企業はたくさんあると思います。加ト吉のコシのある冷凍うどん大好きだったので今回の買収劇はちょっと私的には残念です。
それからもうひとつ注目すべきなのが今回の提携を機にJTが日清にも資本参加の意向というニュース。これは明らかにスティール対策でしょうね。ただ日清もカップヌードルというお化けブランドを持っていますから、今後中国に進出して13億人の小腹を満たそうとすればすごいビジネスになるの間違いなしですよね。この時こそ加ト吉が長年かけて築き上げてきた中国とのパイプが生きてくるわけです。JTと組むこともグルーバル戦略には欠かせないことかもしれません。さあ、今度はどことどこが組むのでしょうか。やはり食品業界からますます目が離せなくなってきました。命の源はやはり「食」・・・。これは全世界共通のことですからね。