カナダの大手証券CIBCは大手銀シティグループの投資判断を「配当支払いに懸念がある」として引き下げた。これを受けて1日のニューヨーク株式市場でシティ株は一時、前日比7%超下落した。
CIBCのアナリストは「シティは信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)に絡む損失などで、資本が不足気味になっている」と指摘。自己資本比率を改善するために、資産の売却や配当のカット、増資などに踏み切る可能性が高いとした。
CIBCは大手銀バンク・オブ・アメリカについても「投資銀行業務の不振で収入が伸び悩んでいる」として投資判断を引き下げている。ニューヨーク市場ではシティ株の急落を受けて、他の大手銀の株価も下落している。
さあ、また世界経済に暗雲がたちこめてきました。サブプライム余波で投資判断を引き下げられたシティ株が急落、それにひきずられるような形でNYダウも362ドル安の暴落。
シティバンクが今さらされているリスクは銀行の簿外にあります。シティグループは傘下のファンドで800億ドルの証券化商品を運用していると公表しました。これは自己資本の7割に当たる金額になります。
同ファンドは保有資産を担保にコマーシャルペーパー(CP)を発行して資金を調達してきたため、銀行財務とは切り離されています。ただ住宅ローン債権などを裏づけとする資産担保CP(ABCP)の残高は全体で8月のピークから3000億ドル減少。機能マヒが続いています。シティは「資金繰りのメドは立っている」と説明していますが、万が一の場合、資金繰り支援を迫られ、深刻なリスクを抱え込む可能性があるとのことです。
さらにシティは7-9月決算の説明会でドイツのIKB産業銀行系のファンドに対する融資で不良債権が増えたと明かしたそうです。さあ、どんどん悪材料がシティを追いつめていくような感じがします。
そして来週の月曜日にはそのシティが東証上場です。シティ株を受け取る日興の株主は内心穏やかでないでしょうね。さあ、波乱の匂いがプンプンしてきました。今後の世界経済から当分目が離せそうにありません。