☆JT、遊休不動産の売却加速(10・31日経)

 日本たばこ産業(JT)は遊休不動産の売却を加速する。今期(2008年3月期)末までに社宅などの一括売却を初めて実施するほか、ここ数年で閉鎖した工場跡地の売却も急ぐ。不要となった資産で年間数百億円の売却益を確保し、海外たばこ事業や食品事業といった成長分野に投じる。

 今回まとめて売却するのは東日本の31カ所。都内の社宅跡地、東北地域の葉タバコ買い取り所などで総面積は約7万4000平方メートルに及ぶ。三井不動産販売を窓口にデベロッパーや投資会社を選定しており、このほど入札を受け付けた。中部、西日本などの地域でも一括売却を検討する。


☆サッポロHD、モルガン・スタンレーと不動産事業で提携                 (10・31日経)

 サッポロホールディングスは30日、モルガン・スタンレー証券と不動産事業で提携すると発表した。2008年6月までに子会社が保有する複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」の共有持ち分の15%を500億円でモルガンに売却。モルガンは08年6月までに市場でサッポロの株式の5%を買い付ける。モルガンの不動産事業のノウハウを取り込み、不動産子会社の競争力を高める。
 サッポロは資産売却で得る500億円を新規の不動産取得や海外事業強化のための投資に使う。一部は負債削減に充てる。サッポロ子会社の恵比寿ガーデンプレイス(東京・渋谷)とモルガンは施設の運営面でも08年中に連携を始める。
 サッポロは米系投資ファンドのスティール・パートナーズから買収提案を受けている。モルガンによる出資は安定株主づくりの狙いもあるとみられる。サッポロHDの村上隆男社長は記者会見で「スティールに対抗するとか、しないとかではなく、我々として企業価値の最大化を検討してきた」と述べた。


 さて、今日の記事がどうして食品株再編に関するニュースなのかと言いますと、これは、不動産売却により、JTに潤沢な資金が転がり込むという事実です。M&Aに参戦する場合、特に比較的大企業を傘下に入れようとする場合、企業には多額の資金が必要となります。だから、私はこういう不動産の売却などのニュースを見るとピンとくるのです。そろそろJTが動き出したなと・・・。JTはどこを狙っているのでしょうかね。加ト吉なんかも資本関係からすれば有力かもしれませんが、今は「キリンが協和発酵TOB」のニュースのように、異業種の場合もありますから、私はバイオ株もありえるかなと思っています。とにかく、これは、JTがお宝の不動産を手放してまで本業の付加価値を高めたいという強い意志の表れだと思います。要注意です!


 かわってサッポロが外資とタッグを組むというニュース。確かに、スティールよりも強い相手と組めば安心感が出ますよね。そしてサッポロはモルガンにとって生唾を飲みそうな恵比寿ガーデンプレイスの大家さん。どちらにとっても願ったりかなったりでしょうね。JTと違うのは、サッポロはこれからも不動産事業を強化するということです。ただ、両社ともに共通していることは、自社の付加価値を高めるということに集中していることです。来るべき再編の波に備え、体力を少しでも蓄えておくのだと思います。さあ、今後とも、食料品会社の再編の波、バイオ技術を持った企業の再編の波から目が離せません。