アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国政府は11月4日から9日にかけて東京に大型の投資調査団を派遣する。世界最大規模の政府系ファンド、アブダビ投資庁など12の機関や企業の代表が参加、日本の大手企業と相互の投資機会を検討する。日本の証券、不動産市場への石油マネーの環流が一段と増える契機になりそうだ。
調査団の派遣はアブダビ経済企画庁の高官が日本経済新聞記者に明らかにした。12月中旬には次期UAE大統領への就任が確実なアブダビのムハンマド皇太子が日本を公式訪問するとした。調査団はアブダビ証券取引所と東京証券取引所の業務提携をはじめ10件前後の覚書を用意、皇太子が来日時に調印する。
☆欧州最大買収ファンド、日本で企業買収2500億円(10/22日経)
欧州最大の企業買収ファンドであるペルミラは21日、農薬事業大手のアリスタライフサイエンス(東京・中央)を買収することを決めた。買収総額は約2500億円で、ファンドによる日本国内の企業買収としては過去最大規模となる。欧米や国内金融機関が買収向け融資を提供。世界的な信用収縮が続くなか、大型M&A(合併・買収)が日本で成立する。22日に発表する。
アリスタは2001年に旧ニチメン(現双日)と旧トーメン(現豊田通商)の農薬開発販売事業を統合して発足。その後、アジアで活動する米系ファンドのオリンパス・キャピタルが段階的に出資比率を上げ、現在100%の株式を保有している。同ファンドが今夏から入札で買い手を募っていた。
☆ブラックストーン日本法人開設(10/25日経)
世界最大の投資ファンド、ブラックストーン・グループが東京・丸の内に日本法人を開設したことが24日、分かった。運用資産額は787億ドル(約9兆円)に上り、世界規模で企業買収や不動産投資を展開している。欧米ではサブプライムショックでファンドの投資活動に影響が出ているが、日本では業界再編や事業リストラが活発化しているほか、地価も上昇傾向にあり、投資チャンスは多いと判断し、活動を本格化させる。来月中に記者会見を開き、投資戦略を説明する予定だ。
ブラックストーンは、すでに日本に進出しているコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とカーライル・グループと合わせ米投資ファンドの“御三家”と呼ばれている。6月にニューヨーク証券取引所に上場したほか、中国政府から30億ドルの出資を受けるなど注目度の高い“真打ち”がいよいよ日本上陸を果たす。
さあ、ここにきて、外資の超巨大マネーがどんどんこれから日本の市場に流れ込んでくる予兆が見え始めました。まずはなんといってもオイルマネー。アブダビ政府が調査団を派遣。これはすごい事件だと思います。オイルマネーはギャンブル的に投資するのではなく、投資の前には実に緻密な調査をするのです。この記事に出てくるムハンマド皇太子はかつてソニーの株価が低迷してた時に調査をして、投資を見送り、その後の株高で悔しい思いをしたそうです。その後、投機的な原油高でさらにオイルマネーは潤沢になっています。取り損ねた果実を今度ばかりはと、すごい意気込みを感じるのです。
次にベルミラの農薬会社の大型買収。ベルミラは大規模な買収を得意とするファンドです。サブプライムの渦の中、これだけの案件を達成できるとは、この企業の底力を感じます。この記事で私が感じたのは、やはり今後のテ-マは「農業 」だということです。人間の命にまっ先に必要なのはやはり「食」。そこから今後のM&Aを推理していくのも楽しそうです。
最後にはずせないのはやはりブラックストーンの日本法人設立。この超巨大ファンドはこないだまで日本投資に積極的になるか思案中だったはず。そしてここにきて日本法人設立に踏み切ったことは、もうお分かりですね。
これから間違いなくM&Aの大型旋風が日本市場を襲ってくるはずです。そして、忘れてならないのが、このブラックストーンに中国政府が出資しているという事実。中国が今、いちばんほしいのは日本の技術力。特に待ったなしのエネルギー部門、環境部門の技術はのどから手が出るほどほしいはずです。ブラックストーンが間に入って、中国企業に日本企業がM&Aされるということも今後ありえると思います。
さあ、もう、待ったなしの状況になってきました。今後、ますます、これらのファンドの動きに要注意です!