アサヒビールは25日、清涼飲料子会社のアサヒ飲料を完全子会社化すると発表した。アサヒビールは26日からアサヒ飲料に対し、TOB(株式公開買い付け)を実施する。買い付け価格は1株につき2120円で、期間は12月6日まで。アサヒ飲料は完全子会社になった後、上場廃止となる見通し。アサヒビールはアサヒ飲料を完全子会社化することにより、グループ内で迅速な経営判断を下せる体制を敷く。
☆アサヒビール、中国で牛乳事業(10・25日経)
アサヒビールは中国で牛乳事業に参入する。山東省莱陽市に昨年5月に設置した農業法人が2008年中にも生産を始め、自社ブランドの牛乳を中国で販売する方向で検討に入った。日本企業が中国で牛乳事業を本格的に手掛けるのは初めて。
住友化学、伊藤忠商事との共同出資で、最先端の農業技術を活用した「山東朝日緑源農業高新技術」が生産する。今年5月にニュージーランドから乳牛約400頭を輸入済みで、10月下旬にはオーストラリアから二百数十頭を導入する。
すでに今夏から乳業会社向け原乳の出荷を始めており、新たに一般消費者向けの自社製品を展開することで、朝日緑源の酪農事業の拡大につなげる考えだ。
アサヒビールもまた動きだしましたね。ライバルのキリンビールも昨年6月に傘下の飲料会社、キリンビバレッジをTOBで完全子会社化しており、これでビール“2強”が「酒類・飲料の一体化」体制で激突することになります。 アサヒビールの07年12月期の飲料事業の売上高は、アサヒ飲料とチルド飲料のエルビーの合計で2655億円の見込み。投資の強化やビール事業との相乗効果で09年12月期には3000億円規模まで拡大。さらにM&Aの積極活用などで将来的に5000億円規模にまで成長させたい考えです。
アサヒは「食と健康」をM&A戦略のテーマに掲げ、特に、ライバルのキリンに後れを取っている飲料事業を重点分野と位置付けています。05年のエルビー買収に続き、今年2月にカゴメと資本・業務提携し、今月15日にはアサヒ飲料とカルピスが自販機事業の統合で合意するなど、矢継ぎ早に手を打っています。アサヒ飲料を完全子会社化すれば、さらに機動的なM&Aを展開できるとの読みがあるのでしょうね。
成長市場のアジア市場を強化する上でも、子会社化のメリットは大きいでしょう。現在、中国大手食品会社の康師傅と合弁で設立した飲料会社や連結子会社化した韓国のヘテ飲料はいずれもアサヒビールが管轄し、アサヒ飲料との一体的運営ができていなかったが、今後は海外グループ企業との相乗効果も期待できるでしょう。
少子高齢化で酒類市場が先細りとなるなか、脱・ビール依存は勝ち残りの必須条件。一足早く酒類・飲料を一体化し、協和発酵工業の買収などM&Aを加速するキリンとの主導権争いの激化は必至となるでしょう。
アサヒビールが中国で牛乳事業! これは当たれば大きなビジネスになるでしょうね。中国人に牛乳が受け入れられるかはまだ未知数ですが、富裕層の中ではすでにチーズとワインをたしなむ人も多いそうです。世界中が今、健康ブーム。中国の中産階級にまで牛乳が受け入れられ、日本のように宅配のシステムが整えば、巨大なビジネスになることも十分考えられます。なにしろ、人口がケタ違いですからね。なかなかいいところに目をつけたと思います。さあ、今後とも、食品業界で起こる再編劇がめじろ押しになりそうです。当分新聞記事から目が離せそうにありませんね。