☆キリン、協和発酵買収交渉・医薬やバイオ強化 (10・19日経)
キリンホールディングスが東証一部上場の医薬品大手、協和発酵を買収する方向で同社と交渉に入ったことが明らかになった。キリンは協和発酵を傘下に入れて医薬品やバイオ関連の事業を強化し、ビール事業の伸び悩みを補う。少子高齢化や医療費抑制で市場が低迷する食品・医薬品業界でM&A(合併・買収)が一段と加速してきた。
キリンは買収後、協和発酵の上場を維持し、経営の独立性を尊重する。そのうえでグループの医薬品事業子会社、キリンファーマを協和発酵に合併させる方針。2社合計の医薬品事業売上高は約2000億円となり、国内10位の塩野義製薬とほぼ同程度になる。
いよいよキリンが飛躍に向けて動き出しました。バイオ強化の流れはメルシャンを傘下に入れた頃から感じていましたが、今回の協和発酵買収交渉が明るみに出たことにで、よりその傾向が鮮明になってきました。
傘下に入ったメルシャンも、実はただのワインの会社ではなく、すぐれたバイオ技術を持った企業だったんです。
過去の新聞記事を見てみると、8月24日の日経にこんな記事がのっていました。
☆ビタミンD活性化酵素 細菌から分離 (8・24日経)
産業技術総合研究所とメルシャンは、ビタミンDを医薬品などに利用できるよう活性化する酵素を細菌から分離することに成功した。酵素の機能改良や他の細菌などに組み込むことなどが可能になり、活性化したビタミンDの生産性を大幅に向上する道が開ける。活性化したビタミンDの生産に利用されている細菌から分離・精製した。酵素の遺伝子を他の細菌に組み込むとビタミンDを活性化するようになることも確かめた。産能研とメルシャンは酵素の機能改良や相性の良い細菌の探索などを進め、2-3年後をめどに生産性を10倍以上に高める技術の確立を目指す。活性化したビタミンDは骨粗しょう症や皮膚病の治療薬などに利用されている。しかし化学合成でも細菌を利用した合成でも生産性が低く、価格が高いのが難点だった。
こうしてみると、メルシャンはなかなかの技術をもつ企業です。これからの日本、女性の高齢者が増えてきます。ということは、骨粗しょう症の患者がどんどん増えてくると予想されます。時流の波にのった、開発をしていますよね。そして、今回の協和発酵。発酵化学のトップ企業で独自の技術を多々持つ有望企業です。最近は抗ガン剤の開発にも力を入れています。キリンが今回、こういった特殊技術を持つバイオ企業を買収しようとしたことと、本業のビール事業の伸び悩みは無縁ではないと思います。少子高齢化、健康志向の波にのり、これからは本業にも荒波が押し寄せてくるでしょう。そして、ライバルのアサヒビールがカゴメを傘下に入れたことも、打撃は大きかったと思います。カゴメもトマトの開発を通じ、知られざるバイオ企業ですからね。バイオはやはり究極のテーマですよね。世界の大富豪もいちばん手にしたいものは永遠の命でしょうから(笑)・・・。今後とも、食品・医薬品業界の枠組みをとっぱらった、激しい買収合戦が起こることは、もう、避けて通れない道なのでしょうね。