☆郵政と日通、宅配便・国際物流で包括提携(10・4日経)
郵政民営化で発足した日本郵政(西川善文社長)と日本通運は、宅配便事業や国際物流などの分野で包括提携する。企業物流に強い日本通運と、小口配送網を持つ日本郵政が相互に配送などを委託。宅配最大手のヤマト運輸グループに対抗する。将来は株式の持ち合いも視野に入れる。日本郵政にとっては民営化後初の大型提携で、金融事業に比べて収益力の低い郵便事業をてこ入れする。
両社が最終調整を進めており、5日にも発表する。まず宅配便事業で提携する。日通の「ペリカン便」は企業向けサービスや大都市間の配送に強く、宅配便シェア11%(2006年度)で3位。日本郵政の「ゆうパック」はシェア8%で4位(同)。両社のブランドを残しながら、相互に配送網を活用してコストを減らす。
☆郵政公社、中国郵政集団と提携・宅配サービス拡充(7・10日経)
日本郵政公社は中国の郵政事業体である中国郵政集団公司と包括提携する方向で最終調整に入った。手紙や書類などの国際宅配サービスの拡充に加え、子会社による物流分野での提携も検討する見通し。中国発着の宅配便需要の増加を背景に、フェデラル・エクスプレスなど欧米勢に対抗する。郵政公社にとって、海外の郵便・物流大手との初の包括提携になる。
郵政公社の西川善文総裁ら幹部が10日に北京を訪問。中国郵政集団公司の劉安東総経理(社長に相当)らと午後に会談し、覚書を締結する見通し。民営化により10月に発足する郵便事業会社は国際物流事業への進出で、経営基盤を強化する。
☆山九と郵政公社、欧州向け国際宅配・仏公社と提携(8・5日経)
企業物流大手の山九と日本郵政公社はフランスの郵政公社ラ・ポストグループと提携し、8月下旬から欧州向けの国際宅配便サービスを始める。欧州連合(EU)の全加盟国に5日前後で輸送。国際宅配で攻勢を強める欧米大手に対し、料金を2―3割安くすることで対抗する。日本メーカーの欧州工場向けに拡大している部品輸送などの需要を取り込む。
山九と日本郵政公社がアジア向けに展開する「SANKYUビジネスゆうパック」をEU加盟27カ国に広げる。対象は30キログラム以下の小口貨物。料金は5キロまで1万5000円、10キロまで2万3000円とする。輸送日数は空輸と宅配の一貫輸送機能を持つ欧州DHLなどの国際物流大手より1―2日長くかかるが、料金を安くする。
今回の郵政と日通の提携、互いにとってかなりメリットがありそうです。例えば郵政が過疎地などで日通の配送を引き受ける。また企業の通信販売事業などを日通が受託し、郵政が配送で協力することなどを検討するもよう。郵便事業会社は荷物が増えることにより人件費負担を吸収でき、日通は過疎地での配送コストを減らして資金や人材を成長分野に振り向けられるとのことです。提携で競争力を高め、首位のヤマト運輸と2位の佐川急便に迫る合計3割のシェア獲得を狙うとのことです。また国際物流でも事業協力する見通しです。郵便事業会社はすでに、国際物流に関して独自に提携を進めてきました。企業物流大手の山九ともかなり前から提携しています。今後日通と組むことによって、どのように物流業界の再編が進んでいくかが見所となりそうです。この業界はほぼ3強でほとんどのシェアを取りそうな勢いですので、今後、中小宅配企業・物流企業を巡るし烈な争いが起きそうな予感がします。そして、今は「ゆうちょ銀行」と比べると収益力が断然に低い郵便事業会社ですが、今後の企業改革いかんによっては、大きく飛躍できる可能性を秘めています。というのも、今、世界の流れは実物経済に移っています。ペーパーマネーより、商品に価値が出てきているのです。ということは、その商品を運ぶ輸送手段が必要になるわけです。ペーパーマネーならコンピューターをたたけば瞬時に遠い外国にも移動できますが、商品はそうはいきません。日本で鉄鋼業が復活した時、その恩恵をいちばん被ったのは、他でもない、鉄鉱石を運搬する海運業でした。世界の流れを見ていくと、この物流事業、競争力を高めることによって、おもわぬ金の卵になるかもしれないのです。