☆米シティ、日興を完全子会社化・初の三角合併

              (10・3 Fuji Sankei Business i)


米金融大手のシティグループは2日、68%の株式を保有している日興コーディアルグループについて、残りの日興株とシティ株を株式交換する「三角合併」方式で完全子会社化すると発表した。既存の日興株主に対し1株1700円に相当するシティ株を割り当てる。今年5月に解禁された三角合併の初の活用例となる。日興は上場を廃止する。
 シティは4月にTOB(株式公開買い付け)で日興を傘下に収めた。株式交換契約は10月末までに締結。株式交換は2008年1月中に完了する予定だ。米シティ株は東京株式市場への上場を予定しており、日興株主は東京市場で割り当てられた株を売却することができる。
 同日会見したシティグループ・ジャパン・ホールディングスのダグラス・ピーターソンCEOは「日本有数の銀行・証券グループをつくるため、提携を強化する」と説明。日興の桑島正治社長は「経営の柔軟性と効率性が高まる」と語った。


 さて、ここにきて5月に解禁になった三角合併の第1弾案件が明るみに出ました。三角合併は国境をまたいだM&Aをする際に合併や買収の対価として現金ではなく、株式を使う手法。サブプライムで業績が悪化しているシティは、現金の流出を避けるとともに、迅速に子会社化できる手法とされる株式交換を選択した模様です。

シティが今回の買収にかけたコストは総額1兆5000億。日本市場でこれまでにない攻勢をかける意気込みが感じられます。まずは日興の膨大な個人顧客相手に 銀行、証券、カードが一体となった総合金融サービスを始めるとのことです。外資では英HSBCが個人金融ビジネスに本格参入する計画で、邦銀を含めサービス競争が激しくなりそうです。やはり「貯蓄から投資へ」の流れが徐々に進みつつある日本で1500兆円もの個人金融資産は外資にとってのどから手が出るほどほしいものなのでしょう。


 10・2の日経の記事によると、外資系の法律事務所が日本での陣容を強化しているとのこと。これはこれからどんどん増加するであろう日本の海外企業に対するM&A、外資の日本企業に対するM&Aの際に生ずる国際トラブルの仲裁や弁護の需要を見越した進出だと思います。今回の三角合併第1弾を機に、これからどんどんこの手法が広がりそうな気がします。外国企業と比べて時価総額が圧倒的に少ない日本の優良企業。いよいよ、波は近づいてきましたよ。それから、私はシティバンクは証券買収だけでは決して満足する企業でないと感じています。必ず、機が熟せば、銀行を狙ってくるかも。そしてその時、ライバルのゴールドマンはどう動くか?

今後とも、日本の金融資産1500兆を狙った激しいバトルが続きそうな気配です。