証券取引所に上場する不動産投資信託(J-REIT)の低迷が続いて いる。上場銘柄全体の値動きを示す東証REIT指数は14日終値で 前日比24・79ポイント安の1862・76となり、5月31日に付けた年初 来高値の2612・98から大きく値下がりしている。 サブプライム問題で損失を被った外国人投資家の撤退など悲観材料 も多いが、一方で農協資金の流入観測もあり、市場では不安と期待が 交錯している。 サブプライムショックで東証の日経平均株価が874円 の暴落を記録した8月17日に東証REIT指数も、前日比133ポイント 安の1801・46まで急落した。一時的にやや盛り返したものの、 9月11日には1792・32と1800の大台を割り込み、その後も 一進一退の動きが続いている。 REIT指数は、地価の上昇や旺盛な オフィスビル需要などを背景に昨年11月から急上昇。今年4月から 5月にかけ、高値圏の2600台で推移していた。 しかし、6月に入ると、 「短期売買狙いの外国人投資家の資金が急速に流出し始めた」 (アナリスト)。さらに、7月以降、サブプライム問題が深刻化すると それまでの上昇で含み益が膨らんだREITの売却で、サブプライム関連 投資の損失を穴埋めしようという動きが広がった。 信用収縮に伴う リスク資産からの撤退の動きに加え、米国の住宅バブルの崩壊で、 世界的に不動産投資への警戒感が高まっていることも重しとなって いる。 低迷には国内事情も影響している。みずほ証券の石澤卓志 チーフ不動産アナリストは「景気回復の恩恵が家計に波及しておらず、 不動産を購入する動きが広がっていない」と指摘する。実際、地価の 上昇は都心の商業地など局地的なもので、「これ以上、地価は上昇 しないのではないか」との声も増えている。 一方で、新たな資金の 流入期待というプラス材料もある。農協関連資金だ。3月に農業協同 組合法(農協法)施行規則の一部が改正され、規制緩和で、JA信連 などの資金運用先としてREITが認められた。 市場では「農協資金 のREITへの投資は10月から本格化する」(関係者)といわれている。 市場に投資すれば、「外国人投資家の抜けた穴を十分に埋められる」 (同)と期待されている。 売買狙い。これが流出した代わりに、JA信連のような長期の投資 資金が流れ込めば、市場全体がより安定したものになる」とし、 質的な向上にもつながるとみている。 これまでREITへの大量の 資金流入が、国内不動産市場の活性化を牽引してきたが、 サブプライムショックが大きな転換点となりそうだ。 |
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