☆不二製油とJオイルが提携(日経ネット 9/7)
製油業界2位の不二製油と3位のJ―オイルミルズは資本・業務提携することで合意した。相互に株式を持ち合うほか、生産・物流体制を再編する。2社連合の合計売上高は首位の日清オイリオグループを上回る。バイオ燃料の需要増や中国の消費拡大で大豆など油の原料価格が高騰していることに対応し、コスト削減に共同で取り組む。
7日にも取締役会を開き正式決定する。株式の持ち合い比率は3%未満とみられる。事業面では2社が扱っている主力製品のパーム油について、菓子メーカー向けは不二製油、業務用の揚げ油はJ―オイルが受け持つ形で生産を分担する。物流も双方の施設を相互利用してコストを圧縮するほか、原料の共同仕入れも視野に入れる。
やはり原料の高騰の波にのまれ、早くも業界再編につながる提携第一弾の発表がありましたね。不二製油に関しては、8/1の記事ですでにとりあげましたが、チョコレート油脂で圧倒的なシェアを誇り、ソヤファームというブランドで豆乳を販売したり、大豆や野菜を原料としたサプリの販売、さらに子会社のトーラクからみなさんおなじみの神戸プリンを販売したりと、健康志向の企業へと挑戦し続けている有望な企業です。しかし、さすがに大豆とカカオの両方の値上がりは相当収益を圧迫していたと見え、今回、J-オイルミルズとの提携に踏み切ったと考えられます。一方、J-オイルミルズも健康食品事業を持ち、サプリを販売するなど多角化を模索していますが、1つ気になる点があります。それは、数か月ほど前に、ユニリーバからマーガリン事業を譲渡された案件です。マーガリンは今、「食べるプラスチック」とも呼ばれ、健康関連の書籍などを見ても、かなり問題視されています。その事業に乗り出すということは、健康志向をうたう企業としての流れに逆らっていないかと危惧したのです。この提携で望むのは、両社のよいところ、特に健康産業としてのブランドイメージを支えている事業は上手に残して、互いの開発力を持ち寄りながら、さらにいい方向へ高めていってほしいということです。さて、次は、日清オイリオグループがどう動くか見ものですね。不二製油をとられてしまったのはかなりの痛手だと思いますよ。まあ、メインバンクがライバル同志だから、所詮無理だったのでしょうね。今後も、どんどん、食品業界の提携話が新聞を賑わすことと思われます。
☆味の素も健康志向へ
先日発売されたマヨネーズの新商品、「ピュアセレクト ローカロリー コクうま カロリー55%カット」。従来の低カロリー商品は味に物足りなさがあったが、味の素は独自の新製法を確立し、カロリーを抑えながらコクのある味わいを実現したとのこと。マヨネーズは酢、卵、酢などが原料で、油分を減らすと卵や酢などの水分にまじった油滴が小さくなり、味覚が感知するコクのある味わいが落ちる。新製法では油滴内に水滴を入れ込む技術を確立。油分を減らしても油滴の大きさを保つことに成功した。新製法は特許出願中。
J-オイルミルズの大株主の味の素も健康志向へ向けて邁進中です。マヨネーズも原料高で収益は伸び悩み。
付加価値のある商品をこの時期に開発できたことは、味の素の危機管理能力がすぐれていることの証でもあり、
今後もどんな商品を出してくれるのか、楽しみです。
今回、ただ製油業界で提携話が持ち上がっているだけの話かと思われがちですが、一昨日の記事でも紹介したように、今後業種の枠組みをとっぱらった再編も起きそうな予感がします。だって、サプリ事業だけとっても、水産会社、製菓会社、ほとんどが参入している事業ですよね。重なる事業があれば、メインの事業は違っていても、
再編の糸口に十分なりえるのです。